憂い next ver.
新・元自衛官の憂い
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11301515 | [PR] |
09300800 | FX選定問題 |
航空自衛隊次期主力戦闘機に、米ロッキード・マーティンF-35ライトニングⅡ、米マクダネル・ダグラスF/A-18E/F、英BAEシステムズ ユーロファイター・タイフーンの3機種が応募しました。予定では年内に1機種を選定し、2012年度予算に数機分の調達経費を計上するそうです。
航空自衛隊は現在F-15J/DJ(F-15C日本向け)、F-2A/B、F-4EJ改の三機種で防空を担っています。
F-15Jは1981年から1998年までに165機が製造されました。F-15DJはF-15Jの複座型で1999年までに48機が製造されました。事故により12機が喪失されましたが、201機が現在も現役にあり、能力的にも航空自衛隊戦力の中核を成しています。
F-15J/DJは第2航空団(千歳基地、201・203飛行隊)、第7航空団(百里基地、305飛行隊)、第6航空団(小松基地、303、306飛行隊)、第8航空団(築城基地、304飛行隊)、南西航空混成団(那覇基地、第83航空隊204飛行隊)、飛行教導隊(新田原基地)、飛行教育隊(新田原基地、第23飛行隊)、第1術科学校(浜松基地)、飛行開発実験団(岐阜基地)に配備されています。
実戦配備されているのは、約160機です。
F-15は米空軍などで運用されたF-4の後継機として開発され、第4世代ジェット戦闘機に分類される双発の大型制空戦闘機です。F-22が登場するまで、「世界最強」の戦闘機と呼ばれました。現在でも第一線で世界水準の性能を持っています。
実戦デビューは湾岸戦争で、イラク軍の空軍戦力を圧倒しました。コソボ紛争、イラク戦争に投入され世界最強の名に相応しい制空戦闘機として君臨してきました。
航空自衛隊は米空軍に次ぐ保有機数で、周辺諸国に大きな抑止力となったとされています。
近年、ロシアのPAK FA(T-50)、中国のJ-20の第5世代戦闘機の開発に成功し、第4.5世代戦闘機とされるロシアのSu-30、Su-33、Su-34、中国のSu-33MKM、J-10が多く配備され、航空自衛隊のF-15の抑止力は低下したと指摘されています。
換言すれば、抑止力が低下していたにもかかわらず、航空自衛隊はF-22の採用ありきであったため、F-22の高騰により米空軍での採用が手控えられてしまい航空自衛隊での採用が不可能になりました。航空自衛隊の本音は、F-35と言いたいところでしょうが、F-35も実戦配備は遅れるのは明らかで、防空に穴を開けたままいつまで米国製の戦闘機にこだわるのでしょうか。
航空自衛隊は既存の戦闘機の能力向上には熱心ではありませんでしたが、F-15J/DJの近代化改修は、F-22の頓挫により積極的に行われています。
航空自衛隊では200機のF-15J/DJのうち、1985年以降に調達したF-15J/DJを能力向上型のJ-MSIP(japan-Multi-Stge Improvement Program/日本版多段階能力向上)仕様の88機(4個飛行隊分)に対して近代化改修を決めました。
改修は二段階で行われ、進捗状況により「形態一型」と「形態二型」に分けられます。第一段階の「形態一型」では、レーダー・セントラルコンピューターの換装、データリンク・システム機材の搭載スペースの確保、AAM-4B(99式空対空誘導弾)運用能力付与。第二段階の「形態二型」では、データリンク・システム搭載、ヘルメット・マウンテッド・ディスプレイ装備によるAAM-5(04式空対空誘導弾)運用能力付与、将来的にはIRST(赤外線捜索・追跡装置)と、統合電子戦システムの追加装備も予定されています。
最終的な戦闘能力は第5世代ジェット戦闘機にも対抗できることが可能とされ、ステルス等の将来的な脅威にも対処可能とされています。将来的にもF-15は今後も第一線で活躍するものと思われます。機体寿命は航空自衛隊の年間飛行時間から考えると、初期生産分の機体が2025年あたりとみられています。基本機体寿命は8000時間とされていますが、米空軍のC/D型の一部が、10000時間まで延長され、その派生型であるJ/DJ型も延長可能と思われ、最終的な退役は2032年頃となると思われます。
自衛隊にありがちなことですが、一流品を欲するのはいいのですが、派生型を作る努力はまったくしません。F-15はこれまでの自衛隊にはない方針で対処されています。F-22採用ありきで候補機を選定してきたツケです。いかに、日本の防空に穴が開いているかの裏づけではないでしょうか。
航空自衛隊は現在F-15J/DJ(F-15C日本向け)、F-2A/B、F-4EJ改の三機種で防空を担っています。
F-15Jは1981年から1998年までに165機が製造されました。F-15DJはF-15Jの複座型で1999年までに48機が製造されました。事故により12機が喪失されましたが、201機が現在も現役にあり、能力的にも航空自衛隊戦力の中核を成しています。
F-15J/DJは第2航空団(千歳基地、201・203飛行隊)、第7航空団(百里基地、305飛行隊)、第6航空団(小松基地、303、306飛行隊)、第8航空団(築城基地、304飛行隊)、南西航空混成団(那覇基地、第83航空隊204飛行隊)、飛行教導隊(新田原基地)、飛行教育隊(新田原基地、第23飛行隊)、第1術科学校(浜松基地)、飛行開発実験団(岐阜基地)に配備されています。
実戦配備されているのは、約160機です。
F-15は米空軍などで運用されたF-4の後継機として開発され、第4世代ジェット戦闘機に分類される双発の大型制空戦闘機です。F-22が登場するまで、「世界最強」の戦闘機と呼ばれました。現在でも第一線で世界水準の性能を持っています。
実戦デビューは湾岸戦争で、イラク軍の空軍戦力を圧倒しました。コソボ紛争、イラク戦争に投入され世界最強の名に相応しい制空戦闘機として君臨してきました。
航空自衛隊は米空軍に次ぐ保有機数で、周辺諸国に大きな抑止力となったとされています。
近年、ロシアのPAK FA(T-50)、中国のJ-20の第5世代戦闘機の開発に成功し、第4.5世代戦闘機とされるロシアのSu-30、Su-33、Su-34、中国のSu-33MKM、J-10が多く配備され、航空自衛隊のF-15の抑止力は低下したと指摘されています。
換言すれば、抑止力が低下していたにもかかわらず、航空自衛隊はF-22の採用ありきであったため、F-22の高騰により米空軍での採用が手控えられてしまい航空自衛隊での採用が不可能になりました。航空自衛隊の本音は、F-35と言いたいところでしょうが、F-35も実戦配備は遅れるのは明らかで、防空に穴を開けたままいつまで米国製の戦闘機にこだわるのでしょうか。
航空自衛隊は既存の戦闘機の能力向上には熱心ではありませんでしたが、F-15J/DJの近代化改修は、F-22の頓挫により積極的に行われています。
航空自衛隊では200機のF-15J/DJのうち、1985年以降に調達したF-15J/DJを能力向上型のJ-MSIP(japan-Multi-Stge Improvement Program/日本版多段階能力向上)仕様の88機(4個飛行隊分)に対して近代化改修を決めました。
改修は二段階で行われ、進捗状況により「形態一型」と「形態二型」に分けられます。第一段階の「形態一型」では、レーダー・セントラルコンピューターの換装、データリンク・システム機材の搭載スペースの確保、AAM-4B(99式空対空誘導弾)運用能力付与。第二段階の「形態二型」では、データリンク・システム搭載、ヘルメット・マウンテッド・ディスプレイ装備によるAAM-5(04式空対空誘導弾)運用能力付与、将来的にはIRST(赤外線捜索・追跡装置)と、統合電子戦システムの追加装備も予定されています。
最終的な戦闘能力は第5世代ジェット戦闘機にも対抗できることが可能とされ、ステルス等の将来的な脅威にも対処可能とされています。将来的にもF-15は今後も第一線で活躍するものと思われます。機体寿命は航空自衛隊の年間飛行時間から考えると、初期生産分の機体が2025年あたりとみられています。基本機体寿命は8000時間とされていますが、米空軍のC/D型の一部が、10000時間まで延長され、その派生型であるJ/DJ型も延長可能と思われ、最終的な退役は2032年頃となると思われます。
自衛隊にありがちなことですが、一流品を欲するのはいいのですが、派生型を作る努力はまったくしません。F-15はこれまでの自衛隊にはない方針で対処されています。F-22採用ありきで候補機を選定してきたツケです。いかに、日本の防空に穴が開いているかの裏づけではないでしょうか。
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