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新・元自衛官の憂い  ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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  • :11/25/11:58

12160000 ~特別版~お粗末航空自衛隊!

航空自衛隊がF-35を欲しがっているのはバレバレでしたが、東日本大震災で現場に立った自衛官たちの活躍で少しは目覚めるかと思っていましたが、その期待は無駄でした。

さすがわが道を行く航空自衛隊!






頭の中は陸の㎞、海のkt単位に比べ、彼らはMa(マッハ)の思考ですから常人に理解できるものではありません。

素人を自負する大臣は、「性能」で選んだと豪語しているようですが、素人が推すだけあって、今回のお買い物はすべてカタログ・スペックのみを参考にして、誰も実機を飛ばしていないというお粗末極まりない選定です。

個人的には、将来性を考慮してタイフーンを推奨していましたが、せめてF/A-18E/Fなら納得もできますが、F-35とはさすが航空自衛隊としか言いようがありません。

表向きは「性能」「経費」「国内企業参画」「メンテナンスなどの後方支援」の順で候補機がふるい落とされていったわけですが、まともな神経があれば、今回の選定がいかに欺瞞に満ちたものであったかわかるはずです。

実機による「飛行審査」が行われていないのは、スタート時からF-35を決めている以外に考えられず、それを誤魔化すためにタイフーンやF-18の名を挙げていただけのことです。

信じられますか?

通常の国の空軍であれば、数百項目にも及ぶチェック項目を作り、候補機の飛行試験を行います。

車を買うのに、カタログだけで決めて、エンジンすらかけたこともなく、それでも「買います!」というのですから、どこぞのお大尽も真っ青です。

F-35に関するニュースを読めば、いかにF-35が未知数であるかわかるはずです。今年の4月には、米政府内から「飛行試験で能力の4%が証明されたにすぎない」といわれています。

タイフーンもF-18も実戦に使用されており、航空自衛隊のパイロットにより飛行試験を行えるはずです。最新鋭・高性能のF-35はカタログ上で高評価をされるのは当然のことで、飛行試験を無視したのはF-35ありきで選定が進められていた証拠です。

航空自衛隊は2007年4月の沖縄でF-22との合同訓練で、航空自衛隊のF-15とF-4が模擬空中戦を行い、F-22に全く歯が立たず、航空自衛隊は「ステルス」に魅せられてしまいました。

そこでF-22を望んだわけですが、米議会によるF-22の輸出禁止決議によりF-22を諦めることとなり、ゲーツ前国防長官から「代わりに…」と推薦されたのがF-35でした。

F-35を説明すれば、F-22のスペックダウンした廉価版です。F-22ほどのステルス性はなく、ミサイルや爆弾などを機外搭載すればステルス性は損なわれることになります。空対空ミッションで同体内に最大4発のミサイルを搭載できるだけで、空対地ミッションでは2000ポンドJDAM2発と中距離空対空ミサイル2発の搭載が可能です。

エンジンも最高速度はMa1.7と鈍足。

ステルス機であるため、レーダー吸収塗料を塗りなおす必要があり、稼働率はF-22では61%、B-2では55%と稼働率はかなり低いものとなっています。F-35はどうか…買ってみなければわかりません。開発中で各種の試験もこれから、何がおきるかわからない戦闘機を買うという蛮勇をふるう航空自衛隊です。

F-35の計画参画国でも、F-35の再調査が行われているのに、それでも買おうというのですから、ロッキード・マーチンや米国にとっては、美味しいお客様でしょう。

「期限内に納入可能」「ライセンス生産は可能」「約50億円格安」など美味しい話ばかりが聞こえてきますが、機体に亀裂が見つかり開発計画を2年間遅らせる検討なされているようで、運用開始は米国と計画参画国では2019年以降になりそうです。

格安というのも、計画変更ばかりで費用がかさみ、調達費は3倍になるとする見方が米国防総省内にあるとされ、仮に150億円となれば、ライセンス生産となれば1.5倍から2倍となり、廉価版のステルスではなく高価なステルスになるでしょう。

航空自衛隊はF-35欲しさにあらゆるものに目をつむり、知らん顔しています。

こうした厚顔無恥な行為は、F-2採用でもやっています。航空自衛隊は何も学んでいないのです。

自衛隊には新しい風が吹き始めています。

陸自は前例のない東北方面総監から陸幕長へという、歴史にない英断を下しました。海上自衛隊では、輸送機を米海軍の中古を買い入れるというこれまでにない選択をしました。

航空自衛隊は、何も変わらないまま先へ進もうとしています。

ステルスだけに目を奪われ、ステルスに歪んだ欲望は、日本の防空能力を低下させるだけでなく、国を滅びさせることに繋がりかねません。

思い出してください。

東日本大震災で、陸海のヘリはいち早く偵察活動に移行しましたが、震源にもっとも近い松島基地の救難隊は何をしたでしょう。これが航空自衛隊の実態とは思いたくもありませんが、勇猛果敢・支離滅裂の彼らを監視しなければならないのは国民の義務です。

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