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新・元自衛官の憂い  ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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  • :02/24/14:21

04270800 朝鮮半島情勢 ~真面目に情勢分析する~

北朝鮮はかつてないほどの強硬な姿勢を見せています。

日本では、「今までと同じ恫喝」といった印象を持っているようですが、私はこれまでとは異質なものを感じています。

北朝鮮の動きについては、様々な観測がありますが、被害妄想一歩手前の小心者的な目で見ようとする危機管理を学んだ者としては、北朝鮮はこれまでにない動きに出るような気がします。







直近では、米朝合意で食糧支援を米国から受けるはずが、手のひらを返したように衛星発射を強行しました。

一時、なぜ食糧支援を放棄して衛星打ち上げに固執するのか、様々な憶測がなされました。

しかし、これは延坪島砲撃と同じ、韓国・日本・米国に譲歩することを嫌う存在をうかがわせます。

延坪島砲撃は、これまでの米国の注意を引くための「威嚇」、支配者の「権威」を象徴するものと同じとされています。

延坪島砲撃は、李博明韓国大統領の対応が強硬であれば、局地戦ではなく全面戦争すら考えられる事態でした。

北朝鮮は「恫喝外交」「瀬戸際外交」を繰り返しながらも、ギリギリのところで最悪の事態を回避できる場がありましたが、延坪島砲撃はその場はなく、「やれるものならやってみろ」と言わんばかりの砲撃でした。

計算された恫喝から、無謀な行動に出るようになったのが延坪島砲撃後の北朝鮮だと私は解釈しています。

ですから、米朝合意が成立していながら、手のひら返しで衛星発射を強硬したのも頷けないでしょうか。

無謀な行動に出る要因は、私は北朝鮮軍強硬派が台頭していると見ています。

強硬派が台頭し、穏健派が排除された結果、延坪島砲撃が行われ、衛星発射が強行されたというのが北朝鮮の現状なのではないでしょうか。

三代目である金正恩は、これを統制できない。むしろ、軍強硬派は金正恩を利用して、その地位を確固なものとするよう画策を続けているのではないでしょうか。

独裁国家という体裁を保った国でありながら、軍部を抑えきれる人物が居ない。軍の「暴走」を止める人材がいないともいえます。

中国の動きが注目されますが、基本的に中国は北朝鮮の挑発行為をある程度は容認し続けるでしょう。

中国にとって北朝鮮は、鉱物資源が豊富で米国との緩衝地帯となり、北朝鮮の反動主義的動向は、中国の覇権(東シナ海での侵略行為、中台関係など)から目をそらせることにも役立ちます。中国の理想は、北朝鮮を自国の「衛星国」とすることでしょう。

北朝鮮にとっても、中国の衛星国となるのは容易に認めることはできないでしょうが、これまでの無策が生んだ疲弊しきった国家の運営を継続させるにはパトロンが必要で、その対象として中国を選ぶのは当然ともいえ、朝鮮半島が米ソ冷戦と同じ状況になると私は見ています。

そこで問題となるのが韓国の動きです。

延坪島砲撃で、李明博大統領は狼狽してしまい、対応が遅れ批判が集中しました。

そこで韓国は、今後想定される北朝鮮の挑発行動を分析し、全面戦争となるような挑発ではなく、限定された挑発行為を続けてくるとして様々な対応措置を講じました。

小規模な小競り合いが続くと思われる朝鮮半島ですが、衛星打ち上げに失敗し対南批判を強め、失敗を糊塗しようとするのがバレバレですが、国民の目を失敗からそらせるために、北朝鮮は核実験をするでしょう。

さらに、金正恩への箔付けと軍強硬派の地位確保を目論み挑発行為を繰り返すのではないでしょうか。

緊張度の増している朝鮮半島ですが、肝心要の米国が財政問題から自負する「世界の警察官」から退くことも想定され、今後は中国の目論見どおりに朝鮮半島情勢は推移するのではないかと私は考えています。

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