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新・元自衛官の憂い  ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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  • :11/26/19:40

02090800 対岸の火事では済まされない

消費税アップ、防衛局長講話問題、なんでもいいですが…この国の政治家たちは、いったいどこに目を付けているのでしょう。

でなければ、ただのバカなのか。

恐ろしいことです。



些末なことで騒いでいる日本ですが、イラン核問題は全く眼中にないようです。

イラン核開発問題は難しい選択が迫られています。

イランと共存するか、予防的先制攻撃に踏み切るかの二者択一しかありません。

しかし、どちらにしても結果は安定をもたらすことはありません。

共存を選択した場合、イランが核を保有するかどうかは着目しなくなります。イランの核使用を抑止する戦術を練らなければなりませんが、ミサイル防衛も張り巡らし、米国の核の傘を広げ、米国の核による威嚇を続けていかなければなりません。

イランはこうした威嚇を理解するでしょうが、イランは革命防衛隊というテロを牛耳る組織があり、イランが核開発に成功すれば、革命防衛隊は今以上に暴走する可能性が出てきます。

革命防衛隊は、自らが使用すれば重大な結果を招くため、革命防衛隊の指導下にあるヒズボラやハマスに核兵器を譲渡することも考えるでしょう。

過激派組織に核兵器が渡れば、いつどこで何が起きても何の不思議もありません。

欧米諸国がこの共存を選択したとしても、イランが露骨に敵対するイスラエルが、この共存にどう対応するでしょうか。

目には目をの発想をするイスラエルですから、イランに対し核兵器開発施設に躊躇なく攻撃を加えることでしょう。

足元の安定していないイランが、内部分裂した場合、核拡散も考えられます。核装備を目論む国家が、イランを追って核開発に踏み切ることも考えられます。

それでは、現段階での予防的先制攻撃はどうでしょう。

欧米にイスラエルの合同作戦となることが予想されますが、攻撃が失敗しても成功しても、この攻撃でイランの核開発を年単位で遅らせるだけで、核開発は北朝鮮のように大規模な地下施設で行われるようになるでしょう。

攻撃が実施されれば、イランは黙っているとは思われず、周辺の敵対国に攻撃を行うことでしょう。ヒズボラなどのテロ組織も動員され、世界中でテロの嵐が吹き荒れることになります。

対応がいかに難しいか、国際情勢を多少聞きかじる程度の私でさえ予測可能だというのに、この国では防衛局長を処分することすらできず、世迷言を繰り返す防衛大臣、政争に明け暮れる政治家、イラン情勢はまったく眼中にないことがわかります。

イランへの対応によって、石油価格の高騰となり、世界経済に大きな打撃を及ぼすことになります。

日本の皆さん、世界は絶えず生き物のように流動を続けています。日本だけが我関せずで知らん顔を決められるものではありません。

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