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新・元自衛官の憂い  ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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  • :04/27/05:08

03130800 嘘つきは泥棒の始まり

東日本大震災から3年目になります。

宮城県気仙沼市大島が津波で船舶が流され、孤立したため米海軍ヘリによる空輸と揚陸艦「エセックス」から揚陸艇により上陸した米海兵隊第31海兵隊遠征部隊が救援・復旧活動が行われました。

水陸両用車(AAV-7)は投入された画像等はありません。






3月2日、佐世保市相浦駐屯地の西部方面普通科連隊(西普連)を防衛相が視察しました。

約60人の隊員が戦闘用ゴムボート(Combat Rubber Raiding Craft:CRRC)で上陸するなど、外敵に侵入占領された離島奪還を想定した訓練を実施し、視察後、防衛相は「今後とも離島防衛は重要だ。水陸両用機能があれば災害救援にも大変有効だ」と語りました。

水陸両用機能とは、自衛隊では何を意味するのか皆目見当もつきません。

公表されているものでは、AAV-7の導入、おおすみ型輸送艦でAAV-7が運用できるよう改造、MV-22オスプレイの導入等ですが、「おおすみ」に水陸両用車を積んで、オスプレイがあれば万全とでも言うのでしょうか。

両用戦(上陸作戦)に使用されるLCM、LCI等の上陸用舟艇が海自にはありません。あるのはLCACのみ。海自にLCUがありましたが、すべて用途廃止となっています。

両用戦に必須の航空支援はどうするのでしょうか。

オスプレイは航続距離が長く、離島防衛に適しているかのような報道やネット上で流されていますが、オスプレイが離島に進攻する場合の護衛はどうするのでしょうか。

東日本大震災後、水陸両用車の津波被災地での有用性が一部から出ていました。でも、水陸両用車はAAV7の場合、兵員25名もしくは貨物4.5トンの搭載が可能です。

米海軍のドック型輸送揚陸艦「サン・アントニオ級」では、LCAC2隻もしくはLCU(汎用上陸用舟艇)1隻、CH-46輸送ヘリ4機もしくはMV-22B「オスプレイ」2機、上陸要員720名、搭載車両(AAV7)14両となっています。

海自にはLCUがありませんので、AAV7の搭載数が増えると思われますが、全車が被災地に貨物を搭載して向かうことはできません。兵員輸送も考えると、水陸両用車よりもLCUの搭載を考えるべきではないでしょうか。

水陸両用車が万能というわけではありません。

水陸両用機能よりも先に輸送艦を建造すべきです。

海自には「おおすみ」型輸送艦3隻のみ。稼働率・定期整備から考えると2隻が稼働状態にあれば御の字です。常識的に考えれば稼働できるのは1隻というところでしょう。

1隻では陸自中隊戦闘群を輸送する程度の能力しかありません。3隻でも普通科連隊戦闘団の半分の輸送能力しかありません。

もっとも問題なのは、水陸両用戦は自衛隊には未経験ということです。

兵力輸送能力は不充分、制空権確保は難しく、輸送機の護衛は皆無、そう簡単に両用戦は身に付くものではありません。

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