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新・元自衛官の憂い  ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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  • :04/19/00:05

01210800 マジですか?

ラジオNIKKEIのニュース番組「マーケットプレス」のHPで主な都知事選立候補者の名前を挙げて「都知事に相応しいのは誰?」と聞いたところ、元空幕長田母神俊雄氏が8割以上の票を集めたそうです。ビックリです!






田母神氏を批判すると、閲覧者が減り、お叱りも受けます。「目が曇る!」のだそうです。

でも、お叱りをするあなたよりも私は田母神俊雄という人間を知っているからこそ、批判していることを改めてお断りしておきます。

某誌で都知事に当選したら…の話をしていますが、矛盾だらけであり、ご自身は「自衛隊の実情を理解していると自負しています」としていますが、一介の空幕長が陸海の運用や問題点について詳しいわけがありません。

航空自衛隊では「職種」という壁があり、自分が担当する職種の知識は詳細に教育され専門家となりますが、他の職種についてはまったく関知しません。幹部は特技(職種)を二つ持っていますが、メインの特技と付属の特技であり二つの専門知識を持っているというわけではありません。

例えば田母神氏は、『災害時には海上自衛隊の船が役に立ちます。もし、海上自衛隊が空母を持ち、空母が日本海や太平洋に浮かんでいれば、一空母当たり1万人ほど収容できます』としています。

1万人を収容可能な空母を建造するのはかまいませんが、それを運用する側は米海軍の空母では約5千名程度ですから、海自最大の護衛艦「いずも」では約470名が運用に当たっていますので、「いずも」クラスの護衛艦を10隻ほど運用する計算になります。ちなみに「あたご」型では約300名ですから、人手不足の自衛隊に空母を運用するには、乗り越える壁は数多存在していることがわかります。

『かねてから私は「古き日本の復活」を提唱してきましたが、東京の地域共同体、すなわち町内会、子ども会、消防団などの復活が日本再生の処方箋になるのではないかと思っています』

東京を安心して住める優しい街にするための方策だそうですが、地域共同体を作るのであれば、根本的な少子高齢化、日本人の誤った個人主義の解釈など根本問題から解決しなければならないと私は思います。

組織を再生させたからと事がうまく運ぶとは、箱物行政と同じ発想です。

『行政経験のない私の出馬に対し、〝経験不足〟という声が出ているのも知っています。しかし、行政も自衛隊も同じ大組織である以上、「上が下を動かす」点で、基本は同じです。私は航空自衛隊5万人のトップとして指揮をしてきましたので、人を使う・育てる能力は、他の人に決してひけを取らないと思っています』

空幕長がお飾りです。皆さんにわかりやすく言えば、かつての海軍の「海軍大臣」の職務を遂行しているのです。実動部隊を動かしていたのは「連合艦隊司令長官」でした。

空幕長は「航空防衛行政に関する最高の専門的助言者として防衛大臣を補佐する」のであって、実動部隊を動かしているのは空自では航空総隊司令官です。

一般社会の人にはわかっていない話を、さも事実のように語るとは「詐欺」というものです。

空自の実動部隊とは「戦闘機部隊」ですが、田母神氏は残念ながらウィングマーク(航空機搭乗員徽章)を持っていません。パイロットではないのです。つまり、空自実動部隊の動かされる側の状況を知らないのです。

巨大企業のトップが人格者というのは稀にあるかもしれませんが、人格ではなく会社を経営する能力が認められ期待されてトップに就くのであって、人格は二の次、三の次になるのが当然です。

私が彼を批判するのは、こうした一般社会には理解されていないことをいいことに、いかにも真実であるかのような発言を繰り返しているからです。昔から大風呂敷でケチでしたが…。

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