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新・元自衛官の憂い  ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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  • :04/29/18:12

01130800 笑われているニッポン!

日本と英国が進めている防衛装備品の共同開発で、「武器」とみなされる戦車・戦闘機・護衛艦などを除いた〝純〟防衛目的の装備品に技術提供を限定する方針であることが明らかになりました。

現在、日本の置かれた状況は、このような堂々巡りの話をしている場合ではなく、一刻の猶予もありません。タカの安倍さんとの看板もありますが、しょせんはお決まりの看板倒れです。





包丁、誰もが知る食材の切断・加工に供されるものです。

しかし、この包丁には殺傷力があります。日本政府の口にする「武器輸出三原則」の観点から包丁を見れば、武器に該当するのではないでしょうか?

武器とは、戦闘や狩猟に用いる道具や器具の総称です。包丁も当然、この武器の一つであることがわかります。

日本は表向き(国際的)には、武器の輸出は規制されているはずですが、ジュネーブの高等国際問題研究の資料によれば、2004年では小型武器の輸出では堂々のトップ10入り、2012年度の調査でもトップ12の中に入っているのです。

インターネットで、日本の小銃メーカーのHPを検索すると、納得されると思います。

このように、日本政府の掲げる「武器輸出三原則」は無意味なものかおわかりいただけるはずです。

これは、「三原則」の側面の問題で、実は「武器輸出三原則」は全く違った意味合いで提議されたものなのです。現在の「武器輸出三原則」は、当初の意味を失い一人歩きしているのです。

武器輸出三原則が最初に政府から出されたのは、昭和42(1967)年のことです。

当時の佐藤首相が、衆院決算委の答弁で、
◎共産圏諸国
◎国連決議により武器等の輸出が禁止されている国
◎国際紛争当事国又はその恐れのある国
これらの国への輸出禁止を謳ったものでした。

これが、昭和51(1976)、自民党左派(当時はリベラル派と呼ばれていました)の三木武夫が首相となり、「武器輸出三原則」が拡大されました。
◎三原則対象地域については「武器」の輸出を認めない。
◎三原則対象地域以外の地域については憲法及び外国為替及び外国貿易管理法の精神にのっとり、「武器」の輸出を慎むものとする。
◎武器製造関連設備の輸出については、「武器」に準じて取り扱うものとする。

なお、「武器」について、
◎軍隊が使用するものであって直接戦闘の用に供されるもの
◎本来的に、火器等を搭載し、そのものが直接人の殺傷又は武力闘争の手段として物の破壊を目的として行動する護衛艦、戦闘機、戦車のようなもの

三木首相が現在も政治家であったら、ネット上で左翼政治家と批判の渦の真っ只中に置かれることでしょう。

失敗はしましたが、政治浄化に手を付けようとしました。しかし、防衛費の1%枠を閣議決定しました。

リベラル派とは理想主義者であり、冷戦から目を背けていた政治家の一人であったと言える存在です。

この「武器輸出三原則」は、野田首相により緩和される方針へと転換されました。

このように、「武器輸出三原則」とは、「共産圏」「国連決議により武器禁輸措置をとられた国」「紛争地域」への武器の輸出を禁じるものであり、これらの該当しない国には「慎む」というものだったのです。

問題なのは、曖昧な解釈がされ、チャド内戦では「トヨタ戦争」と呼ばれた世界から物笑いの種になる事態を招きました。

民生品であるピックアップトラックや4WD車、トラックなど軍需物資の輸送に使われ、荷台に機関砲(銃)を取り付け、即席の自走砲に改造した車両の後部にデカデカと「 TOYOTA」のロゴが入っており、武器輸出三原則とこの現実のギャップに笑いものにされたのです。

要するに、「武器輸出三原則」は建前論なのです。

先述しましたように、日本は小型武器の輸出国であり、曖昧な解釈から中国や北朝鮮に武器転用品が輸出されたりするのです。

このような建前論に固執するのは愚の骨頂であり、世界から理解を得られることはないのです。

一番の問題は、政治家・官僚に軍事知識の欠如でしょう。

知識の欠如から無理解が生まれ、ニッポン・スタンダードという物笑いの種を振り撒いているのです。

余談ですが、英国は中国とのパイプのある国です。英国との間で日本がポイント稼ぐのは、これからの日中関係を考えれば絶対に必要なことです。

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