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新・元自衛官の憂い  ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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  • :04/20/14:44

05111446 東日本大震災 ~守るべきこと~

憲法記念日が近付くと季節の催事のように、憲法論議が持ち出されます。国を左右するものを季節の催し物扱いするとか、情けない限りです。






私の敬愛する先輩である山根峯治氏が、「法の精神に従い、法を乗り越えろ」と部下を叱咤激励し、阪神淡路大震災で活動されましたが、この言葉こそ政治家や官僚によく理解して欲しい言葉です。

法律を守ること、それは誰しもが負う義務です。

国家により管理運営される軍においては、法を守ることは第一義的精神に位置付けられます。

しかし、法を守ること「遵法精神」だけを押し通せば、出さなくて済む犠牲や損失を国民や国家に与えてしまうことになることもあります。

それが、阪神淡路大震災での遵法精神に鑑み出動が遅れてしまった「事実」があります。

法律とは、「社会秩序を維持するために強制される規範」です。

それでは、誰のために社会秩序を維持するのか…それを考えた場合、遵法精神にこだわるのは、「誰のため」なのか見失っていることにはならないでしょうか。

それが、東日本大震災で表れてしまったのを誰も指摘していません。

天候悪化で航空法に定められた視界が得られないからと飛行を断念した航空部隊、日本の航空法が適用されない米軍の「トモダチ作戦」での活発な活動、法律にこだわるあまり置き去りにされた離島など多くの問題が浮かび上がったはずなのですが、誰もこの点について賛否も問われていません。

ネット上では「マスゴミ」などとメディア批判が見られますが、私は日本のメディアは江戸時代に開花した「瓦版文化」から全く抜け出せていないのだと思います。今風にいえば、タブロイド紙です。「ワイドショー化」などともいわれますが、元は瓦版ですから発展して「ワイドショー化」したのは当然だと思います。

ですから、様々な問題を浮かび上がらせた東日本大震災ですが、それらには全く目が向けられず、今は首都直下型地震などの次の大規模地震について取り上げられています。

私は東日本大震災も予測できなかった学者さんたちが、次の大規模地震を論じたところで信用できるものはないと思っています。

それよりもなによりも、次の災害に対しての物資・心の備えを怠らなければ、問題は極小化できると思っているのですが、皆さんはどう思われているでしょうか。

メディアの怠慢は、大きな問題を残したまま先に進んでいます。

原発再稼動が話題に上りますが、原発再稼動の賛否よりも福島第一原発から放出された放射性物質の除染はどうするのでしょう。

再稼動の賛否、原発の賛否よりも、除染が先なのではないでしょうか。

消費税増税よりも被災地の復旧・復興が何よりも優先されることではないでしょうか。

視点を誤ったままでいると、いつ私たちが津波・原発被災地の人たちのように国に置き去りにされかわかりません。

メディアの尻馬に乗ってワイドショーのレベルで国のしていることを眺めていると、私たちは手痛いしっぺ返しを食らうことになります。

守るべきものは何か、それを皆さん一人一人が考えていかなければならないと思います。

それを怠ると、〝いざ〟という時にパニックになり機能しないままで終わってしまうことでしょう。それを、3.11以降に常に心に留め置くことが犠牲者に対する心遣いであり、生き延びられた者の使命ではないでしょうか。

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