憂い next ver.
新・元自衛官の憂い
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11270800 | 想定外、想定内、想定無い |
東日本大震災とそれに伴う巨大津波、そして原発事故とマスメディア各社は「想定外」という言葉を伝えました。
地震学者が広い領域の破壊による巨大地震は、専門家の常識を超えていた。複数領域が連動して発生する地震は地震学者でも想定外だったということから始まり、この「想定外」が政治家、官僚、原子力専門家までもが「想定外」という言葉を使うようになりました。
ジャーナリストは、この「想定外」を何ら検証せず伝えるだけ。
しかし、現実にはこれまでの歴史の中から検証すれば、これが「想定外」ではなく「想定無い」というだけであったことが明々白々でした。
津波が被災地沿岸部を襲う映像が数々ありますが、「こんな光景を見たのは初めてだ」ということを「想定外」に結びつけるという安直な発想の報道は、ジャーナリストの質が問われるものであり、「想定外」で原発事故を総括しようとする作為さえ考えられます。
オウム真理教という名のカルト集団の教祖が、自らが日本の王となる予言を成就させるために、無差別テロを実行しました。個人の引き起こす凶悪犯罪のはるかに上をいった凶悪犯罪者集団を裁くのに、無為な歳月を送り、宗教団体による国家転覆という未曾有の犯罪を裁くのに、16年にもわたり裁判が長引かされました。
同様のカルト事件が繰り返さないよう、政府・行政機関は早急な対策が求められているにもかかわらず、未だに何ら手を付けられていません。
オウム真理教による地下鉄サリン事件から、警察庁は9都道府県にNBC(核・生物・化学)テロ専門部隊を編成し、各都道府県警は陸自や消防との合同訓練を行っています。しかし、大規模なテロにどう対処するかはまったく決められていません。
地下鉄サリン事件の影響は世界中に広まっており、対テロ部隊の再編など、日本には伝えられないことが数多くありました。
東京電力福島原発事故で、アメリカから来日したCBIRF(米海兵隊化学生物事態対処部隊)も地下鉄サリン事件を契機に創設されました。
日本はイスラム原理主義者によるテロとの縁は少ないものの、日本を取り巻く現状から、北朝鮮や中国のコマンド部隊やゲリラによるテロが現実のものとなる可能性が高いことから、具体的な対策やマニュアルが必要になっています。
しかし、自衛隊の行動の中で航空自衛隊による領空侵犯対処でわかるように、緊急発進する要撃機は短射程空対空ミサイル2発と機関砲のみというもので、こうした武器使用は正当防衛・緊急避難に限定されています。
これは、最近になって装備されるようになったもので、かつては丸腰でスクランブルしていたのですから、スクランブル=特攻のような非現実的なものでした。
日本は「想定外」、起こり得ない状況を考えようとしないのが〝常識〟なのです。
以前にもお話しましたが、原子力発電所の警備のために重武装した警備要員の配置を検討するようホワイトハウスから求められたものを、「銃の所持は法律違反」と頓珍漢な返答をした経産省の幹部がいたそうですが、「想定外」なことにまともに対応できないお国柄そのものの出来事でしょう。
いかなる事態に対してもテロを防ぐためには、情報収集、捜査協力や司法取引、通信傍受、おとり捜査など法的整備も必要です。
日本がいかに頓珍漢であるか、オウム真理教に政府は破壊活動防止法に基づき「解散指定」を請求しましたが、識者らからなる公安審査委員会はこれを棄却しました。国家転覆を企てた組織を解散させることもできない国、これが日本の本当の姿なのです。
原発事故が起こり得る環境であったことがご理解いただけると思います。
地震学者が広い領域の破壊による巨大地震は、専門家の常識を超えていた。複数領域が連動して発生する地震は地震学者でも想定外だったということから始まり、この「想定外」が政治家、官僚、原子力専門家までもが「想定外」という言葉を使うようになりました。
ジャーナリストは、この「想定外」を何ら検証せず伝えるだけ。
しかし、現実にはこれまでの歴史の中から検証すれば、これが「想定外」ではなく「想定無い」というだけであったことが明々白々でした。
津波が被災地沿岸部を襲う映像が数々ありますが、「こんな光景を見たのは初めてだ」ということを「想定外」に結びつけるという安直な発想の報道は、ジャーナリストの質が問われるものであり、「想定外」で原発事故を総括しようとする作為さえ考えられます。
オウム真理教という名のカルト集団の教祖が、自らが日本の王となる予言を成就させるために、無差別テロを実行しました。個人の引き起こす凶悪犯罪のはるかに上をいった凶悪犯罪者集団を裁くのに、無為な歳月を送り、宗教団体による国家転覆という未曾有の犯罪を裁くのに、16年にもわたり裁判が長引かされました。
同様のカルト事件が繰り返さないよう、政府・行政機関は早急な対策が求められているにもかかわらず、未だに何ら手を付けられていません。
オウム真理教による地下鉄サリン事件から、警察庁は9都道府県にNBC(核・生物・化学)テロ専門部隊を編成し、各都道府県警は陸自や消防との合同訓練を行っています。しかし、大規模なテロにどう対処するかはまったく決められていません。
地下鉄サリン事件の影響は世界中に広まっており、対テロ部隊の再編など、日本には伝えられないことが数多くありました。
東京電力福島原発事故で、アメリカから来日したCBIRF(米海兵隊化学生物事態対処部隊)も地下鉄サリン事件を契機に創設されました。
日本はイスラム原理主義者によるテロとの縁は少ないものの、日本を取り巻く現状から、北朝鮮や中国のコマンド部隊やゲリラによるテロが現実のものとなる可能性が高いことから、具体的な対策やマニュアルが必要になっています。
しかし、自衛隊の行動の中で航空自衛隊による領空侵犯対処でわかるように、緊急発進する要撃機は短射程空対空ミサイル2発と機関砲のみというもので、こうした武器使用は正当防衛・緊急避難に限定されています。
これは、最近になって装備されるようになったもので、かつては丸腰でスクランブルしていたのですから、スクランブル=特攻のような非現実的なものでした。
日本は「想定外」、起こり得ない状況を考えようとしないのが〝常識〟なのです。
以前にもお話しましたが、原子力発電所の警備のために重武装した警備要員の配置を検討するようホワイトハウスから求められたものを、「銃の所持は法律違反」と頓珍漢な返答をした経産省の幹部がいたそうですが、「想定外」なことにまともに対応できないお国柄そのものの出来事でしょう。
いかなる事態に対してもテロを防ぐためには、情報収集、捜査協力や司法取引、通信傍受、おとり捜査など法的整備も必要です。
日本がいかに頓珍漢であるか、オウム真理教に政府は破壊活動防止法に基づき「解散指定」を請求しましたが、識者らからなる公安審査委員会はこれを棄却しました。国家転覆を企てた組織を解散させることもできない国、これが日本の本当の姿なのです。
原発事故が起こり得る環境であったことがご理解いただけると思います。
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