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新・元自衛官の憂い  ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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  • :09/21/06:43

05131000 弾道ミサイル防衛は穴だらけ

迷走を続ける普天間基地移設問題。

抑止力も結構なことですが、弾道ミサイル防衛は有効なのか?



日本が弾道ミサイル防衛をアメリカから導入することを決めたのは、2003年のことです。

1999年8月、北朝鮮は日本上空を予告なしにロケットを飛び越させ、人工衛星を軌道投入を図りました。ロケットは三段目の異常で太平洋上に墜落しましたが、北朝鮮が予想以上にロケット開発が進んでいることに日本に恐怖が広がりました。これが、ミサイル防衛導入のきっかけとなりました。

それまでの日本は、アメリカのミサイル防衛研究に部分的に参加はしていましたが、日本自身がミサイル防衛を採用するかどうかは曖昧なままにされてきました。

2000年12月に決定した2001年度~2005年度の中期防衛力整備計画で、自衛隊の主要業務の中で初めて弾道ミサイル防衛を、「技術的な実現可能性等について検討のうえ、必要な措置を講ずる」とされました。

2003年12月19日、日本政府は安全保障会議と閣議で、ミサイル防衛導入を決めました。

導入されたのはペトリオットPAC-3とイージスSM-3で、空自と海自が担当することになりました。

空自は防空用にMIM-104ペトリオットを採用し、1985年度から配備しています。ペトリオット部隊は6個高射群(隷下に各4個高射隊)で編成され、北から第3高射群(司令部:千歳)、第6高射群(司令部:三沢)、第1高射群(司令部:入間)、第4高射群(司令部:岐阜)、第2高射群(司令部:春日)、第5高射群(司令部:那覇)が配備されています。

ペトリオットの射程は70㎞、PAC-2の射程は160㎞とされ、高射隊の所在地からペトリオット部隊で日本の大都市圏、軍事施設の濃密な地域はおおよそカバーされています。

PAC-3は射程20㎞、弾道ミサイル防衛には配置されている場所ではなく、訓練が行われているように国有地等への展開が必要です。

こうした展開は全うな対応のように思われますが、防御体制が相手にバレバレであることはいうまでもありません。

一時は、こうした展開ではなく各駐屯・基地をペトリオットが訓練を名目に巡回する計画もありましたが、それが実行されているかどうかはわかりません。

SM-3、PAC-3ともに、備えあれば憂いなしというものではありません。政府はこのあたりを曖昧にし、SM-3、PAC-3の配備で国民に安心感を与えているかのようですが、実際にはどれほど役立つかは使ってみないとわからないというのが実情です。

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