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新・元自衛官の憂い  ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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  • :04/29/18:12

04050800 北朝鮮は恫喝しているだけなのか?

とあるブログに、元高級幹部自衛官であった方のコメントが目に止まりました。

『北朝鮮が全面戦争を警告している、その可能性は、とかテレビで報道されています。
その可能性はゼロだと思います。北朝鮮の指導者もそれほどアホではありません。全面戦争に打って出ても勝てるわけがないのですから国を潰すようなものです。そんな馬鹿のことをするわけがありません』(原文のママ)

この言葉は、元自衛官として失格です。

北朝鮮が戦争に打って出ない根拠は、〝勝てるわけが無い〟という理由なだけです。

そのような曖昧な根拠で、世論を誘導するのは振り込め詐欺のようなもので、浅薄なこの方の素性を明らかにするものです。

自衛隊は軍隊ではないらしいですが、当然、自衛官は軍人ではないという解釈ができるのかもしれませんが、一国の国民の生命と財産を守る職務を経験し、高級幹部に列せられたのであれば、このような屁理屈のよな曖昧な根拠で戦争が起きないと言われても、到底信じることはできません。

これでは、原発が生んだ「安全神話」と同じです。

このような浅薄な人間が、高級幹部となり君臨した自衛隊、退職後は一部の支持者を集め「閣下」呼ばわりされるなど、現実逃避なのか、はたまた現実無視なのか嘆かわしい実態があります。




米ヘリテージ財団(保守系シンクタンク)の研究員であったデクスター・イングラム氏(元米海軍パイロット)が、シミュレーションした『ウォー・シミュレイション 北朝鮮が暴発する日』(新潮社)といものがあります。

永田町(国会議事堂を標的)に北朝鮮が核ミサイルを発射した場合、弾頭が12キロトンの核ミサイルが着弾した場合、(広島型原爆では15キロトン、長崎型原爆では22キロトン)半径2.5kmで致死率90%以上、北は東京逓信病院、南は国際医療福祉大学三田病院、東は京橋JCT、西は明治神宮外苑がこの範囲内になります。

この範囲内にいた場合、爆発の閃光を目にした瞬間、熱線により屋外にいた場合、全身の水分が内蔵組織にいたるまで水分が蒸発し炭化してしまいます。

この範囲では建物は倒壊、約10万人が弾頭が炸裂直後に死亡。火災、放射線、酸欠などで約32万人が30日以内に死亡すると試算しています。

気象条件により高濃度の放射性物質が広まり、死者はさらに増えることになります。

これはシミュレーションではありますが、北朝鮮はこの威力の核を保有している可能性がある以上、勝てるわけがないから核は使わないで無視することはいかに愚かであるか推し量ることができます。

東日本大震災の時のように、「想定外」では済まされないのです。

〝恫喝〟だとされながらも、米国は韓国に対し準備を怠っていません。

B-2、F-22、BMD搭載イージス駆逐艦、Xバンドレーダー海上配備型(SBX-1)の朝鮮半島近海への移動等、米国は「勝てるわけがないから核は使わない」と見ていないのがわかります。

日本のBMDは迎撃8割程度とされていますが、ロフテッド軌道(高軌道)であった場合、現在のBMDシステムでは対応できない可能性も囁かれています。

さらに急襲、大量発射された場合、迎撃の確立はもっと下がることになります。

勝てる目算が立たないから使わないと言いますが、彼の国の人たちは理屈よりも感情が優先する精神構造であり、ここまで鼻息荒く国家・国民を誘導した金正恩が何事も無かったかのように拳を下ろすことが出来るのか等、様々な不測の事態があるはずです。

私は原発事故の煽り派のような振る舞いをする気はありません。

しかし、可能性がゼロではない以上、仮に核弾頭付きミサイルが発射された場合の被害を想定すること、その対策を十重二十重に対策を講じることが必要だと訴えたいのです。

原発も同じような対策を施し、そこから国民に原発の是非を問うのを望むように、悲観主義者になって〝その時〟の準備を進めるべきだと考えます。

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