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新・元自衛官の憂い  ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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  • :05/18/16:53

12210800 自衛隊を国防軍にする必要はあるのか

相変わらずですが、中国はお節介にも内政干渉をしていますが、自民党安倍総裁が口にした「国防軍を目指す」と発言したことについて考えてみます。





自衛隊は昭和25(1950)年の朝鮮戦争の勃発により、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部:General Headquarters)の指令に基づき警察予備隊として組織されたのが始まりです。

朝鮮戦争に派遣された日本駐留米軍の代替兵力として、国家地方警察・自治体警察の警察力を補完するとされていました。

詳述はしませんが、予備隊→保安隊→自衛隊と発展改組され、東西冷戦を背景に防衛力の強化が続けられてきました。

昨今、北朝鮮の暴走、中国の覇権など日本に対する直接的な脅威が顕在化し、自衛隊の防衛力は日本の平和に直結した存在になっています。

「国防軍」もけっこうなことですが、これまで歴代の政府は「自衛隊は軍隊ではない」という珍妙な解釈を続けてきました。

それを飛び越えて(無視して)、国防軍を持ち出すのは理解できるものではありません。階級にしてもよくわかりませんし、護衛艦などとわからない表現も問題です。

東日本大震災で真価を発揮した「ひゅうが」ですが、日本では護衛艦と呼称していますが、英『ミリタリーバランス』ではヘリ空母としています。

階級やこうした真実の姿を糊塗するかのような名称など、こうしたことが自衛隊に対する国民の理解を妨げるものとなっているのではないでしょうか。

私も現役時代、帰省した際にお年寄りに階級を尋ねられ、「○○です。旧軍では○○ですね」と付け加えないとわかってもらえませんでした。

自衛隊を国防軍にすることに反対はしませんが、「軍」となれば法整備・法廷の設置などクリアしなければならない問題は山積しているのです。

陸戦が主体とはならない尖閣諸島の日中戦争は、日本が勝つ可能性は非常に高いですが、局地戦に勝利しても、その後の外交や日本の国益保護に影響は出ないか懸念されます。

やる気の無い外務省ですから、心配なのはなおさらです。

フィリピンのデルロサリオ外相は、英紙フィナンシャル・タイムスのインタビューで、「日本が再び正規の軍隊を持つことを強く歓迎する」と述べています。

フィナンシャル・タイムスは、「地域における中国の脅威が、戦時中の日本の行為をめぐる記憶を上回りつつあることを示す」と分析しています。

国防軍、尖閣諸島での中国との衝突、アジアにおいてリードできるのか。

日本が自衛隊を「軍」と改称しただけでも、中国・北朝鮮・韓国の格好日本批判の材料になるでしょう。

尖閣諸島で日本が勝利すれば、韓国は日本を脅威とし北朝鮮と何らかの協力・対処も考えられます。

当然、中国の主張に北朝鮮・韓国は同調するでしょうし、ロシアの動きも注視すべきでしょう。

国際社会はどう反応するでしょう。

「軍」に改称しても問題は起きないでしょうが、日中戦の日本勝利の後、西欧は日本に同調するようなことはないでしょう。

F4ファントムⅡの後継機種選定でチャンスがありましたが、英国との新しいチャンネルを設ける機会を失いました。

自衛隊を国防軍にする必要性は理解できません。

自衛隊の存在は曖昧模糊、名誉と尊厳も与えずいきなり「軍」というのは、本当に自衛官に名誉と尊厳を与えることなのでしょか。

それよりも、国を守ることについて、国民に周知徹底し戦争は遠い世界の出来事ではなく、いつ日本に起きても不思議ではないことを国民に伝えるべきです。

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