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新・元自衛官の憂い  ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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  • :09/19/18:21

04111110 普天間基地移設問題

普天間基地を「海外へ」などと威勢のいいことを言っておきながら、アメリカに脅されたらあたふたする鳩山民主党政権です。





基地移設を知識人と呼ばれる〝素人〟が論じ、話が余計にややこしくなっています。

普天間基地に固執する理由は、軍事戦略のためではありません。軍事戦略という視点からいえば、揚陸艦の母港である佐世保に近い基地(海自大村基地)が航空基地の適地であり、地上部隊は陸自相浦駐屯地に移転されるべきです。自治体が受け入れる受け入れないは別に、本当に軍事戦略上の問題だとするのであれば、米海兵隊はこうした移設を望むはずです。

沖縄に固執する理由はほかにあるとみるべきでしょう。

沖縄に配備されている米海兵隊の中で、主力となるのは第31海兵遠征隊です。

遠征隊の任務
●上陸作戦
●人道援助活動
●非戦闘員の救出活動
●安全、安定、転換、再建支援活動
●戦域安全保障協力活動
●飛行場や港湾の制圧
●遭難航空機の回収や人員の救出
●遠征地での航空作戦
●不審船に対する臨検
●長距離偵察
とされています。

「海兵隊」は海軍陸戦隊というべきもので、揚陸艦で敵地沿岸に進出し、強襲上陸作戦を実施するのが第一の任務です。しかし、第31海兵遠征隊は2,000人程度の部隊で、知識人が言う「抑止力」とは程遠い存在なのです。

現実には朝鮮戦争以降大規模な上陸作戦は行われておらず、遠征隊の任務から「上陸作戦」は除外するべきです。

仮に朝鮮半島有事となったとしても、米韓連合軍と北朝鮮軍との戦力差は明らかで、米海兵隊が強襲上陸作戦を行うことは全く考えられません。

日本の南西諸島に敵が上陸することも近年想定されていますが、米海兵隊はこれを確実に排除できる能力を有していますが、この程度の作戦は自衛隊が担当することでしょう。

米海兵隊の本来の任務である上陸作戦の可能性は考えられず、残るは人道援助活動、不審船の臨検、非戦闘員の救出などが考えられますが、非戦闘員の救出にまず送られるのは米空軍の輸送機です。これを裏付ける事実として、朝鮮半島有事を想定した演習では、米空軍の輸送機しか使われておらず、朝鮮半島有事での非戦闘員救出では海兵隊の出番はないようです。

輸送機で足りない場合、時間がかかりますが、海軍の揚陸艦が沿岸部に送られ、避難民集結地点より米海兵隊輸送ヘリを使いピストン輸送されるくらいでしょう。

こうしたことから類推すると、沖縄には第31海兵遠征隊と基地管理部隊があれば、アメリカの軍事戦略上何ら問題はないはずなのです。

このように事実を並べてみると、鳩山政権はもっと違った対応が可能なはずであり、交渉できる余地はあるはずなのです。それを、素人が騒ぎ立てややこしくしているだけです。
鳩山さんが本気で取り組む気があればの話ですが…。

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