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新・元自衛官の憂い  ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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  • :04/26/19:09

01032000 パックス・シニカ

ラテン語で中国の覇権により維持された北東アジア地域の平和状態を意味しています。パックス・シニカ実現のため、中国は政治・経済・軍事・文化による中華文明による支配を意味しています。

尖閣諸島では中国が手ぐすね引いて待っています。中国の領空であるかのようなADIZの設定は挑発行為を増やし、日本政府が対応を誤り、挑発発動に乗るチャンスを狙っています。仮に日本政府が挑発活動に乗れば、中国は電撃的に尖閣諸島を占領し、既成事実化するのは目に見えています。

私見ですが、安倍首相の靖国参拝には失望しましたが、米国により靖国参拝を自重するよう警告が出されていたのは、米国が中国寄りという背景もありますが、米国が掴んでいる何らかの〝情報〟により、靖国参拝による中国の対日オプションを察知していたからではないでしょうか。






尖閣諸島は説明するまでもなく、我が国の領土であることは間違いありません。

昭和43(1968)年に多国間の共同調査により、尖閣諸島周辺海域に石油資源の埋蔵の可能性が指摘され、これを契機として中国と中華民国が領有権を主張するようになりました。

中国共産党要人は「尖閣諸島は台湾、チベットなどと同様に中国の革新的利益である」と口にしていますが、日本では資源獲得のためだけに領有を主張しているかのような観測がありますがこれは間違いです。中国はパックス・シニカ実現の布石なのです。

2007年、中国海軍の高級幹部が米国太平洋軍司令官と会談した際、「太平洋を分割し米国はハワイから東、中国はハワイから西の海域を管理する」ことを提案しました。当時の太平洋軍司令官は「冗談だと思うが…」と前置きし議会証言していますので、この発言があったのは事実です。

ただ、問題なのはこの中国海軍の高級幹部の発言が、パックス・シニカと重なることは大変重要な意味を持っているのです。つまり、パックス・シニカを実現させようとする中国の本音がこれだったのです。

中国人民解放軍、軍事科学院の内部文書に、中国海軍の目標は東経165度以西、南緯35度以北の海域で「国家利益を効果的に守る」ことと示されていると一部の日本のメディアが報道しています。

このように、パックス・シニカは私たちの推測や妄想ではなく、彼等はそれを実現するために活動しているのです。

中国は今後どのような手を打ってくるでしょうか。

1999年中国空軍大佐が、「超限戦」という言葉を使って中国軍の戦略のあり方を説きました。これは湾岸戦争を参考に、湾岸戦争による多国籍軍の攻撃に対抗するための中国軍のあり方を示したものとされています。

「超限」とは、限界を超えるという意味で、戦いにおいて戦闘地域・非戦闘地域、兵器と非核兵器、戦闘員と非戦闘員、大きくは物質的、精神的、技術的なもの全ての限界を超えて戦いに臨むというものです。つまり、中国は戦争となれば何でもありという戦略です。

この「超限戦」が中国軍の中でどう扱われているかわかりませんが、共産主義国家ですから、大佐クラスといえども勝手に意見を言えるはずはなく、中国の新たな戦略お披露目の前座だと考えるべきでしょう。

これから推測すると、尖閣諸島で日中の軍事衝突となった場合、中国は迷うことなく中国軍は日本本土にも攻撃してくるでしょう。あらゆる手段を使って…。

私は中国の軍事的脅威を煽りながらも、日本政府は実際には中国の脅威を認識していないように感じます。

それは、いつ起きてもおかしくな紛争の真っ只中にありながら、反発を招くのを承知の上で靖国を参拝したり、何年か先に実現されるであろう防衛大綱など、全く緊迫感が日本政府には感じません。

本当に切迫した状況だと認識しているならば、いつ来るかわからない新品のF-35よりタイフーンを緊急入手するとか、ロシアと協定を結びロシア製の戦闘機を入手するとか、出来る限りの手を打つはずです。タイフーンは中国とパイプのある英国も歓迎するはずですし、ロシアは親日家プーチン大統領が喜ぶでしょう。でも、何をこうした手を打たないのは、日本政府は中国の脅威を全く理解していない証拠ではないでしょうか。

20年後、30年後、日本の公用語が中国語に変わっていなければいいですが…

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