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新・元自衛官の憂い  ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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  • :02/13/06:06

04190700 放射性物質の話

政府の発表で使われている〝ベクレル〟ですが、これは放射線を出す量を表しています。放射線を受ける量は、〝グレイ〟という単位が使われます。人体に影響を与える量は、エネルギー量ではなく、放射線の種類ごとに、その量をはかる必要があります。放射線の種類により人体に与える影響が違うためです。

それを加味し、人体への影響を数値化したものが〝シーベルト〟です。





ベクレルというくくりで言えば、人間は人体に含まれるカリウムから放射線を3500~7000ベクレルを放出しています。年間被曝量に換算すると、0.3ミリシーベルトになります。言うなれば、人間は普通の社会生活を送っているだけで、0.3ミリシーベルトを被曝しているわけです。

胸部CTスキャンで、約6.9ミリシーベルト。茨城県のホウレンソウが1kgあたり54100ベクレルのヨウ素131が検出され、ちょっとしたパニック状態を招きました。これは、説明がないと、全く知らない人には驚くべき数字です。

しかし、日本人のホウレンソウ消費は年平均6.8kgだそうですから、ヨウ素131の経口摂取での実効線量係数は0.000022ミリシーベルトですから、54100×6.8×0.000022=8.09ミリシーベルトとなります。

食べる野菜が少ない私ですから、年間6.8kgもホウレンソウは食べません。つまり、このホウレンソウを食べるとCTスキャンで約1.2回分の被曝量になります。

「安全」だとは言いませんが、こうした被曝量の計算で問題なのは、医療用の放射線は被曝量から除外されています。これは、医療用放射線が「安全」だからではありません。被曝量はこれほど曖昧な扱いをされているというのをご理解ください。

「食品安全基準」があるではないか!とお叱りを受けるかもしれませんが、日本の食品安全基準は世界でもトップクラスです。

食品安全基準は、その食品を一生食べ続けた場合を想定して出された数字ですから、この基準値を大幅に超える数字が出て驚かされるのは当然なのです。

葉物野菜では葉が滑らかなものは、放射性物質は洗い流せますし、根菜は地面より下にあるので問題はありません。カブやさつまいもを出荷停止にした意味が、私にはよくわかりません。

問題なのは土壌汚染です。これから汚染された土壌で作られた農作物の心配はありますが、よく引き合いに出されるチェルノブイリでは、ヒマワリや菜の花で放射性物質を吸収させて効果を上げているそうです。

それから、原乳の汚染が伝えられましたが、放射性物質の拡散から日が浅く、エサから乳牛に経口摂取され、濃縮された放射性物質が検出されたとは考えられず、搾乳段階での混入しか考えられません。闇雲に何でもかんでも「制限」すればいいというものではなく、これは背景を精査して国民に伝えられるべきもので、完全な政府のミスリードだと思います。

実は、私たちが口にする食品の中には被曝食品があるのをご存知でしょうか?

有名なものでは、収穫されたジャガイモの発芽を抑制するために放射線照射が世界中でまかり通っています。香辛料、乾燥野菜などの殺菌用にも放射線は利用されています。

納豆が出荷されず品薄になっていますが、大豆や芋類はカリウム含有量が多く、神経質に放射線を気にするのであれば、食べないほうがいいです!

「目に見えないから怖い」などと放射性物質を表現するマスコミもありますが、目に見えないで怖いのは花粉、農薬、大気汚染物質も同じく怖いものです。

それから、「放射能」「放射性物質」「放射線」とはそれぞれ違いがあり、メディアでも混同されて使われています。

放射線を出す能力を「放射能」、放射能を持つ物質を「放射性物質」、放射線とは「電磁波や粒子線」などを指します。

新聞やテレビなどで「放射能漏れ」とデカデカと見出しが躍りますが、正確には「放射能を持つ放射性物質」となるべきで、いかに日本のメディアが不勉強からの証しです。

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