憂い next ver.
新・元自衛官の憂い
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01221203 | [PR] |
01010600 | 元自衛官2010年を大胆〝推測〟する! ~鳩山政権の今後~ 前編 |
明けましておめでとうございます。
新年ですから明るい話題を提供したいところですが、そう簡単に明るい話題も見つからず、占い師でも軍事アナリストでもない私が、大胆に2010年を〝推測〟してみたいと思います。
地域別に、今年はどんな事が起きる可能性があるかを推測(占って)してみます。
【アメリカ合衆国】
昨年、核全廃を目指すとぶち上げ、ノーベル平和賞を受賞したオバマ大統領ですが、アメリカ市民ではありませんが、個人的に期待度がかなり低下しています。
昨年4月5日、チェコの首都プラハで欧州連合首脳との会談に先立って、「米国は核廃絶に向けて行動する道義的責任を有する」と演説し、4年以内に兵器用核物質の拡散を防ぐ体制を構築する方針を明らかにしました。
革新的な考えであり、世界はこれに期待したのだと思います。ですから、ノベール平和賞となったのでしょうが、正確にはノーベル平和〝期待賞〟だったと思います。
ただ、理想としては立派なものですが、有名無実化している『核拡散防止条約』の問題や、アメリカが人類史上初の核使用をした事実を考えると、宗教じみたスローガンだと思います。
11月の訪日では、銃乱射事件で日程が急遽変更されたり、日本滞在が1日という〝ついで〟の訪問がバレバレでした。立派な演説をしても、アメリカは日本政府を恫喝する手法は変わっていませんし、借金まみれの軍事大国は、お大尽さまの中国に媚びるしか生き残る道は無く、訪日後、中国を訪れセールスしまくっていました。
これでは、アメリカの歴史を否定することにもなりかねない核廃絶など無理というのは納得いただけるのではないでしょうか。
普天間も問題ですが、これは鳩山さんがブレているからで、足元をしっかり固めて行動すれば問題にはなりません。それと、すべてを関連付けて外交することも考えていただければ、アメリカ〝政府〟の怒りなど恐れることはありません。
普天間より重大なのは、アフガン情勢でしょう。
普天間で借りを作ってしまいかねない状況ですが、アメリカはアフガンで協力を強いてくるのではないでしょうか。
私はアフガンはベトナム戦争の再現だと思っています。
アメリカ政府はこのベトナム戦争の再現を否定していますが、実はベトナム戦争と共通点があり、出口の見えない戦争となりつつあります。
アフガンでの戦争は、アメリカ国民の合意ができていません。アメリカ軍の戦死者がまだ少数(09年10月時点で255名)で、国民はまだ気にしてはいません。しかし、犠牲者が増えるか、長期化すれば国内に厭戦思想が広がることは確実です。9・11テロの首謀者であるウサマ・ビン=ラーディンの居所さえつかめず、アフガンの戦争を継続することは難しくなるでしょう。
ベトナム戦争は米ソ対立の代理戦争の様相でしたが、ベトナムの人たちにとっては、第二次大戦後の『独立戦争』であるインドシナ戦争の延長で、アメリカ軍は侵略者そのものだったはずです。自分たちの国を守るために必死に抵抗するのは、洋の東西を問わず当然のことで、アメリカ軍は予想以上の抵抗を受けたことが容易に想像できます。これは、アフガンと全く同じではないでしょうか。
ゲリラ戦がアメリカ軍は苦手。ベトナム戦争では、10対1でベトコンと戦わなければ勝てないといわれ、正規軍がゲリラと対した場合の難しさを物語っています。大規模な物量戦を得意とするアメリカ軍ですが、ゲリラ戦は苦手なように思います。イラクでも武装勢力の鎮圧に手を焼いたのが、こうした事実があるからではないでしょうか。
オバマ大統領は協力国の多さを戦争の正当性の根拠の一つとしていますが、アフガン周辺国はアメリカを指示しているとはいえません。行き詰まりかけた原状から、ロシアの協力を求めたアメリカですが、メディアで流される以上にアフガンは行き詰っているのではないでしょうか。
歴史を紐解けば、アフガニスタンは侵略に屈したことはありません。国土を蹂躙され、占領されても再び立ち上がり侵略者を排除する、それがアフガニスタンの姿なのです。世界を支配した大英帝国でさえ、アフガニスタンでは勝てなかったのです。旧ソ連も同じです。大英帝国、旧ソ連もできなかったことが、アメリカならできるという保証などありません。そして、私たちでは知りえない過酷な自然環境など、文明国家の軍隊が、アフガンでどこまで自由に行動できるのか不安材料は数多くあるのです。
新年ですから明るい話題を提供したいところですが、そう簡単に明るい話題も見つからず、占い師でも軍事アナリストでもない私が、大胆に2010年を〝推測〟してみたいと思います。
地域別に、今年はどんな事が起きる可能性があるかを推測(占って)してみます。
【アメリカ合衆国】
昨年、核全廃を目指すとぶち上げ、ノーベル平和賞を受賞したオバマ大統領ですが、アメリカ市民ではありませんが、個人的に期待度がかなり低下しています。
昨年4月5日、チェコの首都プラハで欧州連合首脳との会談に先立って、「米国は核廃絶に向けて行動する道義的責任を有する」と演説し、4年以内に兵器用核物質の拡散を防ぐ体制を構築する方針を明らかにしました。
革新的な考えであり、世界はこれに期待したのだと思います。ですから、ノベール平和賞となったのでしょうが、正確にはノーベル平和〝期待賞〟だったと思います。
ただ、理想としては立派なものですが、有名無実化している『核拡散防止条約』の問題や、アメリカが人類史上初の核使用をした事実を考えると、宗教じみたスローガンだと思います。
11月の訪日では、銃乱射事件で日程が急遽変更されたり、日本滞在が1日という〝ついで〟の訪問がバレバレでした。立派な演説をしても、アメリカは日本政府を恫喝する手法は変わっていませんし、借金まみれの軍事大国は、お大尽さまの中国に媚びるしか生き残る道は無く、訪日後、中国を訪れセールスしまくっていました。
これでは、アメリカの歴史を否定することにもなりかねない核廃絶など無理というのは納得いただけるのではないでしょうか。
普天間も問題ですが、これは鳩山さんがブレているからで、足元をしっかり固めて行動すれば問題にはなりません。それと、すべてを関連付けて外交することも考えていただければ、アメリカ〝政府〟の怒りなど恐れることはありません。
普天間より重大なのは、アフガン情勢でしょう。
普天間で借りを作ってしまいかねない状況ですが、アメリカはアフガンで協力を強いてくるのではないでしょうか。
私はアフガンはベトナム戦争の再現だと思っています。
アメリカ政府はこのベトナム戦争の再現を否定していますが、実はベトナム戦争と共通点があり、出口の見えない戦争となりつつあります。
アフガンでの戦争は、アメリカ国民の合意ができていません。アメリカ軍の戦死者がまだ少数(09年10月時点で255名)で、国民はまだ気にしてはいません。しかし、犠牲者が増えるか、長期化すれば国内に厭戦思想が広がることは確実です。9・11テロの首謀者であるウサマ・ビン=ラーディンの居所さえつかめず、アフガンの戦争を継続することは難しくなるでしょう。
ベトナム戦争は米ソ対立の代理戦争の様相でしたが、ベトナムの人たちにとっては、第二次大戦後の『独立戦争』であるインドシナ戦争の延長で、アメリカ軍は侵略者そのものだったはずです。自分たちの国を守るために必死に抵抗するのは、洋の東西を問わず当然のことで、アメリカ軍は予想以上の抵抗を受けたことが容易に想像できます。これは、アフガンと全く同じではないでしょうか。
ゲリラ戦がアメリカ軍は苦手。ベトナム戦争では、10対1でベトコンと戦わなければ勝てないといわれ、正規軍がゲリラと対した場合の難しさを物語っています。大規模な物量戦を得意とするアメリカ軍ですが、ゲリラ戦は苦手なように思います。イラクでも武装勢力の鎮圧に手を焼いたのが、こうした事実があるからではないでしょうか。
オバマ大統領は協力国の多さを戦争の正当性の根拠の一つとしていますが、アフガン周辺国はアメリカを指示しているとはいえません。行き詰まりかけた原状から、ロシアの協力を求めたアメリカですが、メディアで流される以上にアフガンは行き詰っているのではないでしょうか。
歴史を紐解けば、アフガニスタンは侵略に屈したことはありません。国土を蹂躙され、占領されても再び立ち上がり侵略者を排除する、それがアフガニスタンの姿なのです。世界を支配した大英帝国でさえ、アフガニスタンでは勝てなかったのです。旧ソ連も同じです。大英帝国、旧ソ連もできなかったことが、アメリカならできるという保証などありません。そして、私たちでは知りえない過酷な自然環境など、文明国家の軍隊が、アフガンでどこまで自由に行動できるのか不安材料は数多くあるのです。
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