憂い next ver.
新・元自衛官の憂い
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03102037 | [PR] |
10050800 | 買い物依存症の自衛隊! |
石原慎太郎の術中にはまり尖閣諸島の対応に失敗した民主党ですが、自民党にしても有効な策が出せず、同じような道筋をたどったことでしょう。
中国の反日、その尻馬に乗る韓国、自衛隊は急遽より実戦的な装備をしようとRQ-4グローバルホーク、AAVP7アムトラック、V-22オスプレイ等を導入する動きが見られますが、どこからどう見ても買い物依存症としか言い様がありません。
福島第一原発事故で現場に近づけたのは、化学防護車だけ。陸自にはNBC防御能力のある車両が戦車と化学防護車のみ。自衛隊はNBC汚染環境下での行動を考慮していないためです。
付言すると、AAVP7の導入については、現在使用されている装甲車両が浮航性能を考えず設計されたためです。
北朝鮮のミサイル問題で、一躍脚光を浴びることになったイージス艦ですが、イージス艦の導入が安全保障会議で了承されたのは1987年12月。
こんごう型護衛艦は、1980年代、海外輸入に大きく依存する日本でシーレーン防衛の重要性が論じられるようになり、米国でもソ連との戦争では、空母機動部隊護衛のために海自にイージス艦による防空作戦を担わせる動きがありました。
海自イージス艦の登場となりますが、1985年にソ連共産党書記長に就任したミハイル・ゴルバチョフがペレストロイカを断行し、西側との関係改善を模索し始めていました。1987年は中距離核戦力全廃条約が調印されており、冷戦終結に向かっていたのです。
ごんごう型護衛艦1番艦である「こんごう」の起工は1990年5月8日、1989年12月にはゴルバチョフとブッシュが会談し、冷戦終結を宣言しています。
冷戦下で導入されるはずのイージス艦が、冷戦終結後に起工し就役したのです。
空自ではMiG-25亡命事件で既存の防空監視網では低空に盲点があり、急遽E-2Cが導入されました。だのに、後年にはE-767を導入することになります。
このように自衛隊のお買い物は辻褄が合わないことがたくさんあるのです。
世界でもトップレベルにある兵器がある一方で、あるべき物が無いという歪んだ兵器体系の日本なのです。
新し物好きも結構ですが、あるべき物を揃えるのが先決ではないでしょうか。
世界の軍隊では、装甲兵員輸送車を改造した装甲救急車が存在しています。しかし、自衛隊には73式中型トラックを改造した救急車しかありません。野外手術システムもあるにはありますが、こらまた73式大型トラックに積載し移動するものです。
日本の目指す米軍ではM113を改造した医務後送車、医務治療車があります。
装甲式野戦救急車にNBC防御システムがあれば、NBC汚染環境下でも活動が可能であり、福島第一原発事故でも有効に活用されたことでしょう。
自衛隊の装備品の導入が決まっても、調達期間が曖昧にされ調達期間が異常に長くなります。
調達期間が長引けば、兵器の単価が上昇してしまいます。
たとえば89式小銃は調達数で価格が変わりますが、20万円~35万円とされています。カナダではM-16のライセンス生産C7は7万円程度だそうです。ライセンス生産でこの価格、国産の89式はその3~5倍です。
数を揃えなければならない小銃が高くて買えず、旧式の小銃も使わなければならない事情が自衛隊にあるのです。
ギャング映画や第二次世界大戦で有名になったトンプソンやM-1カービンがまだ自衛隊にはあるのですから、物持ちがいいという兵器博物館並みの装備なのです。
正面装備は一流でも、個人装備は二流どころか三流の自衛隊。買い物依存症もけっこうですが、戦略から戦術を導き出し、正しい装備品を調達しなければ、そう遠くない未来、日本の国防は破綻することになるでしょう。
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中国の反日、その尻馬に乗る韓国、自衛隊は急遽より実戦的な装備をしようとRQ-4グローバルホーク、AAVP7アムトラック、V-22オスプレイ等を導入する動きが見られますが、どこからどう見ても買い物依存症としか言い様がありません。
福島第一原発事故で現場に近づけたのは、化学防護車だけ。陸自にはNBC防御能力のある車両が戦車と化学防護車のみ。自衛隊はNBC汚染環境下での行動を考慮していないためです。
付言すると、AAVP7の導入については、現在使用されている装甲車両が浮航性能を考えず設計されたためです。
北朝鮮のミサイル問題で、一躍脚光を浴びることになったイージス艦ですが、イージス艦の導入が安全保障会議で了承されたのは1987年12月。
こんごう型護衛艦は、1980年代、海外輸入に大きく依存する日本でシーレーン防衛の重要性が論じられるようになり、米国でもソ連との戦争では、空母機動部隊護衛のために海自にイージス艦による防空作戦を担わせる動きがありました。
海自イージス艦の登場となりますが、1985年にソ連共産党書記長に就任したミハイル・ゴルバチョフがペレストロイカを断行し、西側との関係改善を模索し始めていました。1987年は中距離核戦力全廃条約が調印されており、冷戦終結に向かっていたのです。
ごんごう型護衛艦1番艦である「こんごう」の起工は1990年5月8日、1989年12月にはゴルバチョフとブッシュが会談し、冷戦終結を宣言しています。
冷戦下で導入されるはずのイージス艦が、冷戦終結後に起工し就役したのです。
空自ではMiG-25亡命事件で既存の防空監視網では低空に盲点があり、急遽E-2Cが導入されました。だのに、後年にはE-767を導入することになります。
このように自衛隊のお買い物は辻褄が合わないことがたくさんあるのです。
世界でもトップレベルにある兵器がある一方で、あるべき物が無いという歪んだ兵器体系の日本なのです。
新し物好きも結構ですが、あるべき物を揃えるのが先決ではないでしょうか。
世界の軍隊では、装甲兵員輸送車を改造した装甲救急車が存在しています。しかし、自衛隊には73式中型トラックを改造した救急車しかありません。野外手術システムもあるにはありますが、こらまた73式大型トラックに積載し移動するものです。
日本の目指す米軍ではM113を改造した医務後送車、医務治療車があります。
装甲式野戦救急車にNBC防御システムがあれば、NBC汚染環境下でも活動が可能であり、福島第一原発事故でも有効に活用されたことでしょう。
自衛隊の装備品の導入が決まっても、調達期間が曖昧にされ調達期間が異常に長くなります。
調達期間が長引けば、兵器の単価が上昇してしまいます。
たとえば89式小銃は調達数で価格が変わりますが、20万円~35万円とされています。カナダではM-16のライセンス生産C7は7万円程度だそうです。ライセンス生産でこの価格、国産の89式はその3~5倍です。
数を揃えなければならない小銃が高くて買えず、旧式の小銃も使わなければならない事情が自衛隊にあるのです。
ギャング映画や第二次世界大戦で有名になったトンプソンやM-1カービンがまだ自衛隊にはあるのですから、物持ちがいいという兵器博物館並みの装備なのです。
正面装備は一流でも、個人装備は二流どころか三流の自衛隊。買い物依存症もけっこうですが、戦略から戦術を導き出し、正しい装備品を調達しなければ、そう遠くない未来、日本の国防は破綻することになるでしょう。
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