憂い next ver.
新・元自衛官の憂い
ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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02021309 | [PR] |
03261000 | 税金の無駄遣い! |
兵器は、保有する国家の戦略と、運用する軍事組織の戦術で選択されなければなりません。
陸自の戦車に、私は大いに疑問を感じています。
日本国内での運用を前提としているのに、先進国に並ぶレベルの戦車が必要なのか。現有戦車の改修・改良をしないまま新型戦車を採用するなど、税金の無駄遣いではないかと疑いたくなる点が多々見られます。海自艦艇、空自航空機の採用も同じです。
今回は陸自の攻撃ヘリについて、こうした無駄遣いの疑いをお話します。
陸自で運用されているAH-1Sの後継として平成17年からアパッチ・ロングボウの導入を決定しました。候補にはAH-1Z、RAH-66コマンチなどもあがっていました。
アパッチ・ロングボウの取得は、中期防(平成17~21年度)期間中に13機が予定されました。防衛省は、この数量で調達停止を決め、ライセンス生産していた富士重工業の開設した生産ラインの設備投資約400億円が加算され、日本製造のアパッチ・ロングボウは1機あたり約212億円という途方もなく高価な攻撃ヘリとなってしまいました。アメリカでは調達価格が950万ドルですから、とんでもない価格となってしまいました。
防衛省の調達中止の理由は、米陸軍のアパッチがブロックⅡからⅢに移行するのに従い、部品などの調達が不可能になるためとされています。しかし、メーカーであるボーイングは今後もブロックⅡのコンポーネントの供給を継続するとし、オランダ空軍が運用しているブロックⅠをブロックⅡにアップグレードを予定し、英国、UAE、サウジ、イスラエル、エジプトなどはブロックⅢに移行することを示していないため、部品調達は不可能ではありません。
防衛省の説明は〝真実〟ではない疑いがあります。
AH-1Sの採用時など、米国で生産の終わったAH-1Sを64億円(米陸軍の調達価格の8倍)でライセンス生産していたのですから、80億円のアパッチ・ロングボウが調達を停止するほど高価だというのもうなずけません。
10機程度のアパッチを陸自・防衛省はどうするというのでしょう。ライセンス生産を停止し、輸入するということもしないというのです。こんなに少ない機を運用するには、維持運用費用も高騰し、不経済であり、軍事的意味は全くありません。
多額の税金を投入し途中で放り出し、調達停止の説明は要領を得ないのでは、納税者(国民)に対する背信行為です。そして、何ら責任の追及も行われていないのは、政府の怠慢以外の何物でもありません。
何ら責任追及も行われないまま、陸幕は偵察ヘリOH-1をベースにした攻撃ヘリの開発を進めています。AH-Xでアパッチありきの選択を行い、他の案を真剣に検討したのかという疑問が浮かびます。
さらに、次期攻撃ヘリの調達数も明らかにされておらず、防衛省・陸幕の武器調達の不明朗さが明らかになっています。AH-1Sの近代化改修も可能であるはずなのに、なぜか俎上にのぼることはありませんでした。
これまでにも何度か、自衛隊の兵器選びには疑問を呈してきました。
私たちの気がつかないところで、税金を無駄遣いしている可能性が高いことを、私は認識すべきだと思います。
陸自の戦車に、私は大いに疑問を感じています。
日本国内での運用を前提としているのに、先進国に並ぶレベルの戦車が必要なのか。現有戦車の改修・改良をしないまま新型戦車を採用するなど、税金の無駄遣いではないかと疑いたくなる点が多々見られます。海自艦艇、空自航空機の採用も同じです。
今回は陸自の攻撃ヘリについて、こうした無駄遣いの疑いをお話します。
陸自で運用されているAH-1Sの後継として平成17年からアパッチ・ロングボウの導入を決定しました。候補にはAH-1Z、RAH-66コマンチなどもあがっていました。
アパッチ・ロングボウの取得は、中期防(平成17~21年度)期間中に13機が予定されました。防衛省は、この数量で調達停止を決め、ライセンス生産していた富士重工業の開設した生産ラインの設備投資約400億円が加算され、日本製造のアパッチ・ロングボウは1機あたり約212億円という途方もなく高価な攻撃ヘリとなってしまいました。アメリカでは調達価格が950万ドルですから、とんでもない価格となってしまいました。
防衛省の調達中止の理由は、米陸軍のアパッチがブロックⅡからⅢに移行するのに従い、部品などの調達が不可能になるためとされています。しかし、メーカーであるボーイングは今後もブロックⅡのコンポーネントの供給を継続するとし、オランダ空軍が運用しているブロックⅠをブロックⅡにアップグレードを予定し、英国、UAE、サウジ、イスラエル、エジプトなどはブロックⅢに移行することを示していないため、部品調達は不可能ではありません。
防衛省の説明は〝真実〟ではない疑いがあります。
AH-1Sの採用時など、米国で生産の終わったAH-1Sを64億円(米陸軍の調達価格の8倍)でライセンス生産していたのですから、80億円のアパッチ・ロングボウが調達を停止するほど高価だというのもうなずけません。
10機程度のアパッチを陸自・防衛省はどうするというのでしょう。ライセンス生産を停止し、輸入するということもしないというのです。こんなに少ない機を運用するには、維持運用費用も高騰し、不経済であり、軍事的意味は全くありません。
多額の税金を投入し途中で放り出し、調達停止の説明は要領を得ないのでは、納税者(国民)に対する背信行為です。そして、何ら責任の追及も行われていないのは、政府の怠慢以外の何物でもありません。
何ら責任追及も行われないまま、陸幕は偵察ヘリOH-1をベースにした攻撃ヘリの開発を進めています。AH-Xでアパッチありきの選択を行い、他の案を真剣に検討したのかという疑問が浮かびます。
さらに、次期攻撃ヘリの調達数も明らかにされておらず、防衛省・陸幕の武器調達の不明朗さが明らかになっています。AH-1Sの近代化改修も可能であるはずなのに、なぜか俎上にのぼることはありませんでした。
これまでにも何度か、自衛隊の兵器選びには疑問を呈してきました。
私たちの気がつかないところで、税金を無駄遣いしている可能性が高いことを、私は認識すべきだと思います。
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