憂い next ver.
新・元自衛官の憂い
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02031201 | [PR] |
01070800 | グローバルホーク導入? それはお節介というものです! |
大晦日の『讀賣新聞』1面に、『米無人機 自衛隊に導入』とデカデカと文字が躍っていました。
私は〝エッ???〟と声を上げてしまいました。
私の記憶によれば、平成23年度予算で運用・維持・整備に係わる海外調査が行われるはずで、記事にあるような「政府・自民党は米空軍の高高度無人偵察機RQ-4Bグローバルホークを自衛隊が導入する方向で調整に入った」というのは、大まかな話としてはウソではありませんが、すでに導入に向けた段階に入っており、何もウソまでついて自分の手柄にしなくとも…安倍さん!
グローバルホークは、東日本大震災で活躍しました。
当時、自衛隊は驚異的な速さで救難・救助態勢を取りました。
地震発生が平成23年3月11日14時46分。同52分に海自自衛艦隊司令官は出動可能全艦艇に緊急出港命令を出し、1時間後の15時52分には42隻の海自艦艇が東北地方太平洋岸に向かいました。
陸自では東北方面航空隊の映伝ヘリが15時01分に離陸、空自では15時04分に3基地より状況偵察のためスクランブルが発令されました。
余談ですが、空自では緊急事態であるためスクランブル機との交信を日本語で行っていたそうです。
しかし、防衛大臣の動きは鈍かったのです。
大規模震災災害派遣命令が出されたのは18時00分。自衛隊が動き出した約3時間後のことでした。
原子力災害派遣命令もまた遅くなりました。
3月11日15時42分に東電より原子力災害特別措置法に基づき政府に通報がなされましたが、防衛大臣が自衛隊に対し原子力災害派遣命令を発したのは19時30分だったのです。
命令を出すトップはお気楽ですが、派遣する部隊の指揮官たちは情報の少なさに戸惑ったことでしょう。
命令を受領し、指揮官は次に被災地全域の情報と、部隊を送らなければならない地域の情報を欲します。
フジテレビで放映された『自衛隊だけが撮った0311-そこにある命を救いたい』をご覧になった方もいると思いますが、私は東北方面隊第6師団隷下第22普通科連隊の国友1佐の懊悩する姿は、痛々しくもあり、指揮官として情報の欠如が致命的であることを物語るものだと実感しました。
部隊を効率的かつ安全確保のため、情報は不可欠なのです。
自衛隊ではヘリや航空機による画像情報収集が行われていましたが、これらの情報が最前線の部隊にまで届いてはいなかったことがわかります。
これらの情報は応急的な派遣には有効ですが、専門の偵察機による情報は不可欠なのです。
自衛隊では海自のOP-3C画像情報偵察機と空自のRF-4E/EJ偵察機による偵察が行われていましたが、これらの機は長時間のミッションはできず、長時間に渡る偵察ミッションが可能な機を求める声が上がったのは当然でした。
東日本大震災では日本政府が米国政府に要請し、米空軍による偵察ミッションが行われました。
韓国の烏山基地よりU-2高高度偵察機とグアム島のアンダーセン基地よりRQ-4Bグローバルホーク高高度無人偵察機によるものです。
未確認ではありますが、これらの偵察は日本政府からの要請前に偵察ミッションを行っていたとの情報もあります。
政府・自民党が言うグローバルホーク導入は、大規模災害だけでなく日本が直面する脅威に有効となります。
日本は中国による尖閣諸島領有権問題だけでなく、排他的経済水域での海底資源獲得問題、西太平洋での軍事プレゼンス、北朝鮮による工作船などの活動、そして取扱によっては毒にも薬にもなるロシアの存在など、皆さんが感じられている以上に切迫した状況にあるのです。
今の日本は、大規模災害と周辺国の脅威に晒されているといっても過言ではないのです。
グローバルホーク導入は賛成ですが、自民党(安倍晋三)は自分の手柄にするために、敢えて導入を口にしたとしか思えない点が気になります。
そして、武器調達に政府が介入するのはcivilian controlではなく、お節介というものです。
本来は国が立てた戦略に基づき、軍が戦術を立案し必要な武器などを調達します。その武器の要求リストから国情を勘案し選定するのが政府の役目です。
新聞報道のように、自民党が決めたとすれば、それは民主党がやった事業仕分けパフォーマンスと変わりません。
「値段が安いんだから輸入しなさい」と全く同じなのです。
私は〝エッ???〟と声を上げてしまいました。
私の記憶によれば、平成23年度予算で運用・維持・整備に係わる海外調査が行われるはずで、記事にあるような「政府・自民党は米空軍の高高度無人偵察機RQ-4Bグローバルホークを自衛隊が導入する方向で調整に入った」というのは、大まかな話としてはウソではありませんが、すでに導入に向けた段階に入っており、何もウソまでついて自分の手柄にしなくとも…安倍さん!
グローバルホークは、東日本大震災で活躍しました。
当時、自衛隊は驚異的な速さで救難・救助態勢を取りました。
地震発生が平成23年3月11日14時46分。同52分に海自自衛艦隊司令官は出動可能全艦艇に緊急出港命令を出し、1時間後の15時52分には42隻の海自艦艇が東北地方太平洋岸に向かいました。
陸自では東北方面航空隊の映伝ヘリが15時01分に離陸、空自では15時04分に3基地より状況偵察のためスクランブルが発令されました。
余談ですが、空自では緊急事態であるためスクランブル機との交信を日本語で行っていたそうです。
しかし、防衛大臣の動きは鈍かったのです。
大規模震災災害派遣命令が出されたのは18時00分。自衛隊が動き出した約3時間後のことでした。
原子力災害派遣命令もまた遅くなりました。
3月11日15時42分に東電より原子力災害特別措置法に基づき政府に通報がなされましたが、防衛大臣が自衛隊に対し原子力災害派遣命令を発したのは19時30分だったのです。
命令を出すトップはお気楽ですが、派遣する部隊の指揮官たちは情報の少なさに戸惑ったことでしょう。
命令を受領し、指揮官は次に被災地全域の情報と、部隊を送らなければならない地域の情報を欲します。
フジテレビで放映された『自衛隊だけが撮った0311-そこにある命を救いたい』をご覧になった方もいると思いますが、私は東北方面隊第6師団隷下第22普通科連隊の国友1佐の懊悩する姿は、痛々しくもあり、指揮官として情報の欠如が致命的であることを物語るものだと実感しました。
部隊を効率的かつ安全確保のため、情報は不可欠なのです。
自衛隊ではヘリや航空機による画像情報収集が行われていましたが、これらの情報が最前線の部隊にまで届いてはいなかったことがわかります。
これらの情報は応急的な派遣には有効ですが、専門の偵察機による情報は不可欠なのです。
自衛隊では海自のOP-3C画像情報偵察機と空自のRF-4E/EJ偵察機による偵察が行われていましたが、これらの機は長時間のミッションはできず、長時間に渡る偵察ミッションが可能な機を求める声が上がったのは当然でした。
東日本大震災では日本政府が米国政府に要請し、米空軍による偵察ミッションが行われました。
韓国の烏山基地よりU-2高高度偵察機とグアム島のアンダーセン基地よりRQ-4Bグローバルホーク高高度無人偵察機によるものです。
未確認ではありますが、これらの偵察は日本政府からの要請前に偵察ミッションを行っていたとの情報もあります。
政府・自民党が言うグローバルホーク導入は、大規模災害だけでなく日本が直面する脅威に有効となります。
日本は中国による尖閣諸島領有権問題だけでなく、排他的経済水域での海底資源獲得問題、西太平洋での軍事プレゼンス、北朝鮮による工作船などの活動、そして取扱によっては毒にも薬にもなるロシアの存在など、皆さんが感じられている以上に切迫した状況にあるのです。
今の日本は、大規模災害と周辺国の脅威に晒されているといっても過言ではないのです。
グローバルホーク導入は賛成ですが、自民党(安倍晋三)は自分の手柄にするために、敢えて導入を口にしたとしか思えない点が気になります。
そして、武器調達に政府が介入するのはcivilian controlではなく、お節介というものです。
本来は国が立てた戦略に基づき、軍が戦術を立案し必要な武器などを調達します。その武器の要求リストから国情を勘案し選定するのが政府の役目です。
新聞報道のように、自民党が決めたとすれば、それは民主党がやった事業仕分けパフォーマンスと変わりません。
「値段が安いんだから輸入しなさい」と全く同じなのです。
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