忍者ブログ

憂い next ver.

新・元自衛官の憂い  ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28

02091024 [PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  • :02/09/10:24

03230800 どうかしてる!

地下鉄サリン事件は、平成7年3月20日、東京の地下鉄をオウム真理教なるカルト集団が神経ガスを使用した同時多発テロです。

ネット上では都市伝説信奉者による自衛隊のクーデター話をする方もいますが、都内をパトカーに先導され自衛隊の車両が駆け抜ける映像など私には現実とは思えませんでした。

そして、それが化学兵器による「軍事組織」ではない、カルト教団によるクーデター事件だったとは戦慄が走りました。






「NBC兵器」というのをご存知でしょうか?

大量破壊兵器などとも呼ばれますが、N:核兵器(Nuclear)、B:生物兵器(Biological)、C:化学兵器(Chemical)の3つを指します。

日本はこのNBC兵器による攻撃を受けた世界でも数少ない「国」であるということをわかっていらっしゃいますか?

核兵器は広島・長崎に対する原爆の使用。B・C兵器はオウム真理教によるものなのです。オウム真理教による「テロ」とされていますが、個人的には「テロ」ではなく、「クーデター」未遂だったと解釈しています。

化学兵器による地下鉄サリン事件や松本サリン事件などは、誰もがわかりますが、生物兵器による攻撃は失敗していますが、炭素菌が都内で撒かれましたが、撒布方法が間違っていたため菌が死滅し悪臭だけで被害者が出なかったという事件がありました。

にもかかわらず、この国の為政者は何をしましたか?

事件後、慌ててサリン防止法を制定するのが精一杯。「日本的」という、ジャパン・スタンダードを見せてくれました。

東日本大震災で「自衛隊」の存在が評価されましたが、地下鉄サリン事件でも評価されるはずですが、何故かこの時は注目されませんでした。

サリン事件対応の中心となったのは陸上自衛隊化学学校(化校)です。

化校は悪名高い旧陸軍731部隊と同様に見られ、「悪魔の部隊(学校)」とか、左翼思想集団からは「毒ガス戦を想定した部隊(学校)で、真っ先に攻撃される」など根も葉もない中傷を受けています。

地下鉄サリン事件では、症状を聞いて「サリン」による被害だと判断できたのは松本のサリン撒布で対応した医師と、自衛隊中央病院(中病)の医師たちだけでした。

公表はされていませんが、中病では事件を知り解毒剤の手配を始めました。

医療的処置は準備が調えられていきますが、除染はどうするのか…。

サリン事件で除染にあたったのは自衛隊でした。化校が無かったら、自衛隊が無かったら、永田町でふんぞり返るセンセイたちはどうしていたでしょうか。

米軍の専門家の来日を待ったのか、ロシアやイギリスなどの関係国、国連の専門家の来日を待ったのか…。

当時、パトカーに先導され陸自の車両が現場に急行しましたが、陸自のドライバーにとって都心の繁華街を信号無視して飛ばすなど経験が無く、信号で止まったり、パトカーと陸自車両の間に一般車両に割り込まれたりしたそうです。

信じられますか?
首都でテロが行われ、救援に向かう自衛隊の車両が一般車両に割り込まれる、赤信号で停車する。これが、この国の現実なのです。

東日本大震災以降、多少の理解は得られたかのようですが、今では震災も風化が始まり、あの時の神通力は消え去ったのではないでしょうか。

東日本大震災による原発事故で、米海兵隊CBIRFが日本に派遣されましたが、この部隊は地下鉄サリン事件を契機に組織された部隊です。

東日本大震災の風化を悲憤慷慨する一人ですが、あれだけの震災を忘れる国民性ですから、世界の為政者、キリスト教国家の為政者にとって
恐怖のどん底に叩き込まれたような感覚だったことでしょう。

海外のドラマを見ると、地下鉄サリン事件を彷彿とさせる内容が散見されますので、私の判断は間違っていないと思います。

オウム真理教は素人発想ながら、より効果的な攻撃方法を考え出していたのです。あれが、サリンではなかったら…そう考えると、化学剤ではなく生物剤だったら、別の化学剤だったらと考えると、一歩間違えば日本はオウム真理教により支配されていた可能性さえあるのです。

忘れることは悲惨な体験ほど必要なことではあるかもしれませんが、忘れてはならないこと、体験を体験に止めないことも必要なことのはずです。

拍手[1回]

PR

+コメントの投稿+

+NAME+
+TITLE+
+FONT+
+MAIL+
+URL+
+COMMENT+
+PASS+
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

+TRACK BACK+

+TRACKBACK URL+