憂い next ver.
新・元自衛官の憂い
ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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02090956 | [PR] |
03170800 | これでいいのだ! |
安倍首相は、参院予算委員会で、北朝鮮で内乱が発生した場合に備えて、米国に日本人拉致被害者の救出を要請していることを明らかにしました。
安倍さん、たまに呂律が回らないというか、発音が不明瞭なところがありますが、今回の救出要請には呆れてしまいました。
安倍首相は「北朝鮮の内乱のような事態に際して、拉致被害者等々の情報も、米国側に提供しながら、必要なときの協力は常に求めている」と語りました。
不思議な話です。内乱状態で混乱する国で、拉致被害者を特定して救出するのは素人が考えても不可能なのがわかります。
常に居所を把握するなど21世紀の現代でさえ不可能だというのに、北朝鮮国民として同化している拉致被害者を特定し救出するなど無理です。藁の中から針を探すどころか、針の山から針を探すようなものです。
突き詰めると、日米安全保障条約の日米の共同対処となる根拠とされるのは、第5条にあります。
各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。
前記の武力攻撃及びその結果として執つたすべての措置は、国際連合憲章第五十一条の規定に従つて直ちに国際連合安全保障理事会に報告しなければならない。その措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全を回復し及び維持するために必要な措置を執つたときは、終止しなければならない。
この条項は、第三国による日本への武力攻撃が行われた場合、「共同して対処する」と宣言しているもので、日本領土の全体を対象とした「自衛権に基づく積極対処」を課したものではありません。
米国が日本国内で軍事行動を取れることを事前に選択肢として宣言していると見るべきです。
つまり、北朝鮮で仮に米国が軍事行動を取ったとしても、米国に日本人拉致被害者を救出するとは限らないのです。「要請」は要請ですので、それを受けるかどうかは相手様の都合しだいなのです。
日本国の首相ですから、それをわかっていて言っているはずですが、もしかして…知らないのかもしれません。
東日本大震災では1000年に一度の巨大津波が東日本の太平洋沿岸各地を襲い、この津波により東電福島第一原発事故が起きましたが、事故は被害想定の甘さ、予算カットを目的にしたものであったのは明らかであり、原発事故は明らかに「人災」であり、「安全神話」という言葉が持て囃されました。
不幸なことですが、安全神話は今も日本には残されています。
尖閣諸島問題でクローズアップされる中国の脅威に、日本政府はこの安全神話で日本を守ろうとしています。
それを手助けしているのは、軍事オタクのネット上の情報発信です。
危機管理の第一歩はネガティブな発想です。完璧な準備が整えられてもなお、その準備が完璧なのか疑うのは危機管理なのです。
尖閣諸島の危機的状況に、「これでは拙い」という言葉は聞かれません。
本当にこれでいいのか?
「これでいいのだ!」は赤塚先生の『天才バカボン』のバカボンのパパの口癖です。日本の防衛問題は、バカボンのパパが担当しているのと同じです。
安倍さん、たまに呂律が回らないというか、発音が不明瞭なところがありますが、今回の救出要請には呆れてしまいました。
安倍首相は「北朝鮮の内乱のような事態に際して、拉致被害者等々の情報も、米国側に提供しながら、必要なときの協力は常に求めている」と語りました。
不思議な話です。内乱状態で混乱する国で、拉致被害者を特定して救出するのは素人が考えても不可能なのがわかります。
常に居所を把握するなど21世紀の現代でさえ不可能だというのに、北朝鮮国民として同化している拉致被害者を特定し救出するなど無理です。藁の中から針を探すどころか、針の山から針を探すようなものです。
突き詰めると、日米安全保障条約の日米の共同対処となる根拠とされるのは、第5条にあります。
各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。
前記の武力攻撃及びその結果として執つたすべての措置は、国際連合憲章第五十一条の規定に従つて直ちに国際連合安全保障理事会に報告しなければならない。その措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全を回復し及び維持するために必要な措置を執つたときは、終止しなければならない。
この条項は、第三国による日本への武力攻撃が行われた場合、「共同して対処する」と宣言しているもので、日本領土の全体を対象とした「自衛権に基づく積極対処」を課したものではありません。
米国が日本国内で軍事行動を取れることを事前に選択肢として宣言していると見るべきです。
つまり、北朝鮮で仮に米国が軍事行動を取ったとしても、米国に日本人拉致被害者を救出するとは限らないのです。「要請」は要請ですので、それを受けるかどうかは相手様の都合しだいなのです。
日本国の首相ですから、それをわかっていて言っているはずですが、もしかして…知らないのかもしれません。
東日本大震災では1000年に一度の巨大津波が東日本の太平洋沿岸各地を襲い、この津波により東電福島第一原発事故が起きましたが、事故は被害想定の甘さ、予算カットを目的にしたものであったのは明らかであり、原発事故は明らかに「人災」であり、「安全神話」という言葉が持て囃されました。
不幸なことですが、安全神話は今も日本には残されています。
尖閣諸島問題でクローズアップされる中国の脅威に、日本政府はこの安全神話で日本を守ろうとしています。
それを手助けしているのは、軍事オタクのネット上の情報発信です。
危機管理の第一歩はネガティブな発想です。完璧な準備が整えられてもなお、その準備が完璧なのか疑うのは危機管理なのです。
尖閣諸島の危機的状況に、「これでは拙い」という言葉は聞かれません。
本当にこれでいいのか?
「これでいいのだ!」は赤塚先生の『天才バカボン』のバカボンのパパの口癖です。日本の防衛問題は、バカボンのパパが担当しているのと同じです。
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