憂い next ver.
新・元自衛官の憂い
ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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02031016 | [PR] |
02090800 | 唐人の寝言ならぬ倭人の寝言~恥ずかしいからやめて!~ |
防衛相が今度は、中国人民解放軍海軍艦艇による海自護衛艦への射撃管制用レーダー照射に「国連憲章上、武力の威嚇に当たるのではないか」との認識を示したそうです。開いた口が塞がりません。日中関係をこじらせようとしているとしか思えない状況です。
北海道ではロシア戦闘機が領空侵犯したと非難していますが、防衛相は「病」なのではと心配になります。
小野寺防衛相が言っているのは、国連憲章第2条第4項だと思うのですが…「すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものの、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる国にも慎まなければならない」とあります。
今回のレーダー波がどの段階のレーダー波だったのか明確にせず、「武力による威嚇に当たる」などと言うのはかなり無理があります。証拠が提示されていないのです。
相手の善意を信じるのは日本スタンダードで、日本は「事実」を公にしていると言いたいのでしょうが、国が公表する情報はウソもあるのは私たちでもよく知っていることです。
何の証拠も示さずワアワア騒ぐのは中国の十八番です。
日本は国際常識で対応しないと、唐人の寝言になってしまうだけでなく、中国に攻撃材料を与えるようなものです。中国は当然のように反論してきました。
素人(防衛相)の怖いもの知らずなのかもしれませんが、スタッフはたくさんいるのですから、制服組から意見を吸い上げてみるべきではないでしょうか。
メディアの皆さんは、あまりお勉強しないのが習わしのようですから、上(役所)から出されたご託宣を何の疑問も挟まず垂れ流すだけですから、こうした稚拙な論拠も流されてしまうのです。
メディアは数字が命ですから、「戦争」の危機を煽りたいのでしょうが、太平洋戦争前のメディアと何の変わりもないのですから、メディアの皆さんは成長していないようです。
私が現職時代、大韓航空機事件で「空自北部航空方面隊が臨戦態勢を取った」と問い合わせを受けたことがあります。北部航空方面隊だけが臨戦態勢を取るなどあり得ないのですが、メディアの皆さんはお勉強不足ですから当然のことかもしれません。
日本の報道は防衛問題に関しては推測や憶測、願望が先行しているのです。
尖閣諸島問題で、空自のスクランブルが増えているとの報道がありますが、そのスクランブルがどのような状態なのかは伝えられていませんでした。
某紙にそれをうかがわせる記事があり笑ってしまいました。
領空侵犯に対し、航空自衛隊は次のような手順で行われます。
①レーダーサイトが、防空識別圏に接近する識別不明機を探知すると、提出されている飛行計画と照合が行われます。
②該当する機がなければ、レーダーサイトは国際緊急周波数を使用し無線により、日本国自衛隊であることを名乗り、領空に接近していることを通告します。
③戦闘機に緊急発進下令。戦闘機は識別不明機を「目視により識別する」。
④戦闘機から無線で通告する。
以下省略。
このように、スクランブルを下命された戦闘機は、識別不明機を目視により識別することが前提となっています。
某紙によると、『中国戦闘機は日本領空の外側に設けられた防空識別圏に入ってくると、空自那覇基地のF-15戦闘機が緊急発進で対処する。その際に、中国戦闘機の大半は空自戦闘機に約100キロの距離まで接近してきている』とあります。
これが事実だとすれば、空自のスクランブルは目視による識別をしていないことになります。
某紙の一面には、『日中戦闘機「接近戦」常態化』とありますが、これでは看板に偽りどころかウソです。
某紙には『飛行中に50キロ以内の範囲に入る場合もあり…』とありますが、ちなみにAAM(空対空ミサイル)の射程は50キロを超えるものはほとんどなく、尖閣諸島方面で「接近戦」が起きているとは言えなくなります。
ケンカを売るなら売るでかまわないのですが、負け犬の遠吠えにならないように、緻密に計画を練り、相手に反論の余地を与えないのが最も重要です。
相手が何でもありだからと、こちらも何でもありで対抗するのは愚の骨頂というものであり、倭人の寝言と言われるだけです。
ちなみに中国は即座に反論しています。
中国外務省報道官は「日本側が危機をあおって緊張を作り、中国の顔に泥を塗っている。このようなやり方は関係改善の努力に背くものだ」と語り、案の定、感情的になっている日本、冷静な対応をする中国と印象付けてしまいました。
北海道ではロシア戦闘機が領空侵犯したと非難していますが、防衛相は「病」なのではと心配になります。
小野寺防衛相が言っているのは、国連憲章第2条第4項だと思うのですが…「すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものの、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる国にも慎まなければならない」とあります。
今回のレーダー波がどの段階のレーダー波だったのか明確にせず、「武力による威嚇に当たる」などと言うのはかなり無理があります。証拠が提示されていないのです。
相手の善意を信じるのは日本スタンダードで、日本は「事実」を公にしていると言いたいのでしょうが、国が公表する情報はウソもあるのは私たちでもよく知っていることです。
何の証拠も示さずワアワア騒ぐのは中国の十八番です。
日本は国際常識で対応しないと、唐人の寝言になってしまうだけでなく、中国に攻撃材料を与えるようなものです。中国は当然のように反論してきました。
素人(防衛相)の怖いもの知らずなのかもしれませんが、スタッフはたくさんいるのですから、制服組から意見を吸い上げてみるべきではないでしょうか。
メディアの皆さんは、あまりお勉強しないのが習わしのようですから、上(役所)から出されたご託宣を何の疑問も挟まず垂れ流すだけですから、こうした稚拙な論拠も流されてしまうのです。
メディアは数字が命ですから、「戦争」の危機を煽りたいのでしょうが、太平洋戦争前のメディアと何の変わりもないのですから、メディアの皆さんは成長していないようです。
私が現職時代、大韓航空機事件で「空自北部航空方面隊が臨戦態勢を取った」と問い合わせを受けたことがあります。北部航空方面隊だけが臨戦態勢を取るなどあり得ないのですが、メディアの皆さんはお勉強不足ですから当然のことかもしれません。
日本の報道は防衛問題に関しては推測や憶測、願望が先行しているのです。
尖閣諸島問題で、空自のスクランブルが増えているとの報道がありますが、そのスクランブルがどのような状態なのかは伝えられていませんでした。
某紙にそれをうかがわせる記事があり笑ってしまいました。
領空侵犯に対し、航空自衛隊は次のような手順で行われます。
①レーダーサイトが、防空識別圏に接近する識別不明機を探知すると、提出されている飛行計画と照合が行われます。
②該当する機がなければ、レーダーサイトは国際緊急周波数を使用し無線により、日本国自衛隊であることを名乗り、領空に接近していることを通告します。
③戦闘機に緊急発進下令。戦闘機は識別不明機を「目視により識別する」。
④戦闘機から無線で通告する。
以下省略。
このように、スクランブルを下命された戦闘機は、識別不明機を目視により識別することが前提となっています。
某紙によると、『中国戦闘機は日本領空の外側に設けられた防空識別圏に入ってくると、空自那覇基地のF-15戦闘機が緊急発進で対処する。その際に、中国戦闘機の大半は空自戦闘機に約100キロの距離まで接近してきている』とあります。
これが事実だとすれば、空自のスクランブルは目視による識別をしていないことになります。
某紙の一面には、『日中戦闘機「接近戦」常態化』とありますが、これでは看板に偽りどころかウソです。
某紙には『飛行中に50キロ以内の範囲に入る場合もあり…』とありますが、ちなみにAAM(空対空ミサイル)の射程は50キロを超えるものはほとんどなく、尖閣諸島方面で「接近戦」が起きているとは言えなくなります。
ケンカを売るなら売るでかまわないのですが、負け犬の遠吠えにならないように、緻密に計画を練り、相手に反論の余地を与えないのが最も重要です。
相手が何でもありだからと、こちらも何でもありで対抗するのは愚の骨頂というものであり、倭人の寝言と言われるだけです。
ちなみに中国は即座に反論しています。
中国外務省報道官は「日本側が危機をあおって緊張を作り、中国の顔に泥を塗っている。このようなやり方は関係改善の努力に背くものだ」と語り、案の定、感情的になっている日本、冷静な対応をする中国と印象付けてしまいました。
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