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新・元自衛官の憂い  ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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  • :03/29/14:12

03100007 東京大空襲を知っていますか

昭和20(1945)年3月9日22時30分、アメリカ軍の編隊が首都上空に飛来。ラジオ放送を中断し、警戒警報を発令しました。

ところが、アメリカ軍機は従来の空爆コースと異なった経路をたどったことから、日本軍は房総半島沖に抜けたと考え警戒警報は解除されました。






翌10日00時07分、最初の爆弾が投弾されました。出撃機325機のうち279機が東京市街地に殺到します。

3月10日は「陸軍記念日」にちなんだ爆撃であったとする説もありますが、これにはアメリカ側の資料でも確認されておらず、軍事的には綿密な気象予報で強風の日を見越して爆撃が行われたのです。

個人的に靖国神社について懐疑的ですが、この「東京大空襲」での犠牲になった10万人以上の人たちのうち、身元不明の遺骨は関東大震災の犠牲者を祀った「震災記念堂」に合わせて収められました。

靖国神社は公式HPで、『国難に際して、ひたすら「国安かれ」の一念のもと、国を守るために尊い生命を捧げられた246万6千余柱の方々の神霊が、身分や勲功、男女の別なく、すべて祖国に殉じられた尊い神霊(靖国の大神)として斉しくお祀りされています』と説明しています。

当時、日本では〝銃後の守り〟と称し、病気や女性であるという理由により、軍隊に入隊できない者に勤労動員し、爆撃に晒される地域では消火活動や防火帯の造営、「本土決戦」「一億玉砕」を合言葉に、国民が戦争にかかわる状態になっていました。

にもかかわらず、靖国神社はこうした爆撃による犠牲者を祀ることはしません。

東京大空襲や原爆投下等、日本国民を標的にしたアメリカの行った作戦行動に戦争犯罪が問われますが、当時効力のあった「ハーグ陸戦条約」から見ても明らかに戦争犯罪となります。

ハーグ陸戦条約第二款第一章第23条第5項に違反します。「不必要な苦痛を与える兵器、投射物、その他の物質を使用すること」

東京大空襲で使用された焼夷弾と称されるものは、新型の集束焼夷弾で、これは〝クラスター爆弾〟と同じであり、油脂焼夷弾(ナパーム弾)、黄燐焼夷弾、エレクトロン焼夷弾で巷間では原爆が大量破壊兵器として世に初めて登場したものであるかのような説明がなされていますが、実際にはナパーム弾が大量破壊兵器のほうが最初です。

アメリカは日本家屋を焼き払うことを目的に、ナパーム弾の開発が急がれ、ご丁寧にも日本家屋を模した街を作り上げ実験が行われたほどでした。

さらに、アメリカ軍は江戸時代の大火の記録や関東大震災の被害状況を調べ上げ、木造渋滞の密集する東京下町を攻撃目標に選定したのです。

これらのことからも、東京大空襲は非戦闘員を大量殺傷することを目的にしていたことが明らかであり、これは当然「戦争犯罪」が問われるべきものです。

無差別爆撃(絨毯爆撃)の指揮を執ったカーチス・ルメイも戦争犯罪であることを認めています。

「この空襲が成功すれば戦争は間もなく終結する。これは天皇すら予想できぬ」、「我々は日本降伏を促す手段として火災しかなかったのだ」と述懐し、、「もし、我々が負けていたら、私は戦争犯罪人として裁かれていただろう。幸い、私は勝者の方に属していた」と語っているのです。

靖国に行って軍人・軍属として犠牲になった方に頭を垂れることも日本の指導者として必要なことかもしれません。しかし、直接的な犠牲者だけでなく、幸運にも戦場で生き延びて、病や年齢的に物故された元軍人や元軍属の方々の戦場での犠牲は、靖国はどう評価しているのでしょうか。そして、銃後の守りに就いていた幾百万の民間人の犠牲は…。

これだけの問題を無視したまま、日本は前に進もうとしているのです。ですから、靖国問題を国内問題というのであれば、これらの諸問題を解決して、靖国問題で日本を批判する国々に反論すべきです。

東京大空襲、心に刻んでおくべき戦争の傷の一つではないでしょうか。



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