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新・元自衛官の憂い  ようこそ、時事&軍事雑学BLOGへ!
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  • :04/25/20:51

05190800 わからないことだらけ

防衛省は13日、沖縄県久米島南方の日本の接続水域内を12日深夜から13日朝にかけ、国籍不明の潜水艦が潜航したまま東進したと発表しました。

この発表で、小野寺防衛相は「領海に入れば海上警備行動を発令する予定だった」と語りました。




軍事知識があると厄介です。

この公表について、何の意味があるのかわからないのです。

ネトウヨのレベルであれば、こうした報道に飛びついて中国批判や中国脅威論をぶち上げるところでしょうが、公表する意味がわからないのです。

国籍の特定は日本の潜水艦探知網の能力が明らかになるため、国籍については公表しないとしていますが、潜水艦の探知を公表した以上、国籍を明らかにするかどうかなどまったく関係の無いことです。

おまけに、国連海洋法条約では「潜水艦が他国の領海内を航行する際は浮上して国旗を掲げる」ことを義務付けています。

〝領海内〟であれば、国旗を掲げなければなりませんが、「接続水域」では浮上して国旗を掲げる必要は無いのです。

政府高官は「見過ごせない威嚇だ」「黙認すれば常態化しかねない」と判断し公表したと語ったそうですが、〝威嚇〟するのであれば現場で護衛艦からピンガーで「そこにいるのはわかっている」とやれば逆威嚇になり効果あります。

なぜ、公表したのか菅官房長官は「我が国として注視すべき状況と判断し公表した」と説明していますが、お粗末極まりない判断です。

自衛官による防衛機密漏洩が問題になったことがありましたが、こうした政府のお粗末な判断で潜水艦探知能力を明かすのは機密漏洩とまったく同じ次元の問題です。

そして最も危険なのは、この能力を自ら証明するかのような行為が、参院選を控えて選挙戦に利用している可能性があることです。

潜水艦探知網は日本だけではなく米国の技術も含まれているはずで、選挙対策でそれを使って本当にいいのかという疑問だけが残る公表です。

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